この問題は、数学的帰納法を用いて漸化式の一般項を証明する問題です。漸化式を与えられた場合、その一般項を予測し、数学的帰納法を使って正しいことを示すことが求められます。特に、初めの一歩をどの段階から始めるかが重要なポイントになります。
1. 漸化式の理解と問題設定
問題では、以下の漸化式が与えられています。
a(1) = 3,
a(n) = 3a(n-1) + 3^n (n = 2, 3, 4, …)
この漸化式に基づいて、数列a(n)の一般項を予測し、その正しさを数学的帰納法を用いて証明する必要があります。
2. 数学的帰納法による証明の始め方
数学的帰納法では、まず最初のケースを確認し、その後、n=kの場合に正しいと仮定し、n=k+1の場合に対しても成立することを示します。
解答の中では、n=1から証明を始める方法が選ばれています。これに対して、n=2から始める方法も誤りではありませんが、数学的帰納法の一般的な進め方としては、n=1から証明を行う方が一般的です。なぜなら、漸化式の最初の項が与えられているため、n=1の場合を基準にすることで、次の項からの繰り返しがより明確になるからです。
3. n=1から証明する理由
n=1から始める理由は、漸化式が最初の項から次第に展開されていくためです。もしn=2から始めてしまうと、最初の項がどのように作用しているのかが不明確になる可能性があり、証明の一貫性を欠くことになります。
また、n=1から始めることで、数学的帰納法の進行が自然になり、証明全体がスムーズに進みます。
4. 漸化式と一般項の関係
漸化式から一般項を予測する過程は、式を変形したり、前の項との関係を明確にすることが求められます。予想した一般項が漸化式に合致することを数学的帰納法を用いて証明すれば、その一般項が正しいことが確定します。
問題では、予想した一般項が「n•(3^n)」であることが示され、数学的帰納法を使ってその正しさを証明します。この予想が正しい場合、与えられた漸化式に基づいて、すべての項がこの一般項に従うことが確認できます。
5. まとめ
数学的帰納法を用いた証明は、最初のケースから始め、その後のケースを証明するという手順を踏みます。この問題では、n=1から始めることで、漸化式の性質をより明確に示し、一般項が正しいことを証明しました。最初の項から順を追って証明を行うことが、数学的帰納法において最も効率的な方法です。
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