厨房設備の電線ケーブル選定：油に強いケーブルとは？

厨房設備や産業用機器の設置において、使用する電線ケーブルの選定は非常に重要です。特に、油や化学物質に晒される環境で使用するケーブルは、その耐性に注意を払う必要があります。今回は、CTケーブルやVCTケーブルの違い、油に対する耐性について詳しく解説します。

CTケーブルとVCTケーブルの違い

CTケーブルは主に動力用として使用される電線で、一般的にゴム絶縁体を使用しています。これに対して、VCTケーブルはビニル絶縁体を使用しており、CTケーブルよりも柔軟性や耐油性が高い特長があります。これらのケーブルの選定は、使用環境や求められる耐久性に大きく依存します。

CTケーブルは、油に対して弱い傾向があります。厨房設備など油に晒される環境では、CTケーブルのゴム絶縁体が油で膨張したり、劣化したりすることがあります。このため、数年後にケーブルが膨らんだり、破損したりすることが見受けられるのです。

厨房設備で使用するケーブルは、油や高温、湿気などの厳しい条件に耐える必要があります。そのため、VCTケーブルを使用することが推奨されます。VCTケーブルは、油や化学薬品に強い耐性を持つため、厨房環境に最適です。

CTケーブルが厨房環境に使用される理由としては、主にコスト面や取り扱いの容易さが挙げられます。また、油に対する耐性が弱いことを理解した上で、使用環境を限定して使用されるケースもあります。例えば、油の影響を受けにくい場所で使用されることがあるためです。

厨房設備や産業機器の設置において、油に強いケーブルを選定することは非常に重要です。油によるケーブルの膨張や劣化を防ぐためには、VCTケーブルの使用が推奨されます。CTケーブルが選ばれる理由もありますが、使用環境に合わせた適切な選定が必要です。