相加相乗平均を使った三角関数の最大値の求め方

高校数学

この問題では、三角関数の積であるsinαsinβsinγの最大値を求める方法について解説します。α, β, γが0より大きく、α + β + γ = πであるという条件下で、相加相乗平均を利用した最大値の求め方を順を追って説明します。

1. 問題の整理

まず、問題文の条件を整理しましょう。与えられた条件は、α, β, γはすべて0より大きく、かつα + β + γ = πであることです。そして、求めるべきはsinαsinβsinγの最大値です。

2. 相加相乗平均の使用

相加相乗平均の不等式は、実数x1, x2, …, xnに対して、次のように表されます。

(x1 + x2 + … + xn) / n ≥ (x1 * x2 * … * xn)^(1/n) で、等号成立はすべてのxiが等しいときです。

この不等式を利用して、sinα, sinβ, sinγに関しても同様のアプローチをとることができます。すなわち、sinα, sinβ, sinγを加えたものの平均は、それらの積のn乗根よりも大きいという関係を導くことができます。

3. 最大値を求める

相加相乗平均を用いると、次のような不等式が得られます。

sinα + sinβ + sinγ ≥ 3√(sinα * sinβ * sinγ)

等号が成立するのは、sinα = sinβ = sinγのときです。このとき、α = β = γ = π/3 となります。

したがって、sinα, sinβ, sinγがすべて等しい場合、最大値が得られることがわかります。

4. 最大値の計算

α = β = γ = π/3 のとき、sin(π/3) = √3/2 です。

したがって、sinαsinβsinγ = (√3/2)³ = 3√3/8 となります。

5. まとめ

この問題では、相加相乗平均を利用して三角関数の積の最大値を求めました。最大値が得られるのは、sinα = sinβ = sinγのときで、この場合の最大値は3√3/8となります。相加相乗平均の不等式を活用することで、効率的に解を導くことができました。

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