複素数の極形式における偏角θの計算と符号の選択について

大学数学

高校や大学で学ぶ複素数の極形式では、偏角θを求める際にその符号選択について迷うことがあります。特に、複素数z = -1 – iのような場合、θをどのように求めるべきか、また符号の選び方について理解することが重要です。この記事では、θの求め方とその符号に関する疑問を解決します。

1. 複素数の極形式と偏角θ

複素数z = a + biを極形式で表すとき、z = r(cosθ + isinθ)となり、rはzの絶対値、θは偏角(またはアーギュメント)を示します。偏角θは、複素平面上でのzの位置を示す角度です。この偏角は通常、始線(x軸)から反時計回りに測定されます。

2. 例:z = -1 – i の場合

複素数z = -1 – iの偏角θを求めるには、まずzの絶対値rを計算します。|z| = √((-1)^2 + (-1)^2) = √2です。次に、θを求めるためには、tanθ = b/a = -1/-1 = 1となり、θ = arctan(1) = π/4となります。ただし、このθは第一象限における角度なので、zが第三象限にあるため、θをπを足して5π/4にする必要があります。

3. 符号の選択について

質問にあるように、θの符号については注意が必要です。例えば、z = -5/2iの場合、a = 0、b = -5/2となり、arg(z) = -π/2と表現されます。これは、y軸上の負の方向にzが位置するため、偏角は-π/2になります。対照的に、π/2ではなく-π/2を選ぶ理由は、複素数の角度がどの象限に位置するかによって決まるからです。

4. 正しい符号の選び方

複素数zの偏角を求める際には、常にzがどの象限にあるかを確認し、その象限に対応した符号を選びます。a = 0、b < 0 の場合はθ = -π/2を選び、zが第三象限にある場合は、θにπを加えます。こうした選び方が、複素数の極形式を正しく求めるためのポイントです。

まとめ

複素数の偏角θを求める際には、まずtanθ = b/aを計算し、その後、複素数がどの象限にあるかを確認して符号を決定します。問題の設定に応じて、θにπを加えることで正しい偏角を得ることができます。偏角の符号選択は重要な部分なので、計算したθが正しい範囲に収まるように注意しましょう。

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