コージェネレーション設備(発電と熱供給を同時に行う設備)と商用電源との連携について、実際に設置されたキュービクルの配線や保護装置に関する疑問にお答えします。特に、コージェネレーション設備からの電源供給と商用電源の切り替え、保護継電器の役割について、そして電流制限について詳しく解説します。
コージェネレーション設備の基本的な仕組み
コージェネレーション設備は、発電と熱供給を同時に行うシステムです。これにより、エネルギー効率が高く、商用電源の使用量を削減できます。電力を生成する際、発電機は電圧が安定しており、インバーターを介して商用電源の周波数と同期させることで、二重供給の状態を避けます。
キュービクルの接続方法と保護装置
商用電源6600Vのキュービクル内で、1Φ3W6600V/105-210V変圧器の二次側に3P75A30mAの漏電遮断器が設置されています。これは、コージェネレーション設備からの幹線と接続され、商用電源とコージェネレーションの電力供給が協調して行われます。通常、このような接続方法は特に問題なく運用されますが、高圧側に保護継電器が設置されていない点については、標準的な運用ではないことも考えられます。一般的には、高圧部分においても適切な保護装置が設けられるべきです。
電流の優先消費と電圧の制御
コージェネレーション側の電源が商用電源に優先して消費される仕組みは、コージェネレーション設備の発電電圧が商用電源より若干高く設定されている場合に実現されます。これにより、コージェネレーションからの電力がまず消費され、商用電源は補助的に使用されるという形になります。商用電源が供給される場合は、コージェネレーションの発電量が不足している場合にのみ起こります。
インバーターと出力制限の役割
コージェネレーション設備にはインバーターが設置されており、これにより交流電流に変換された電力が商用電源と同期して供給されます。出力電流については、インバーターによって75Aまでに制限されており、この設定により過電流の発生を防ぎます。インバーターはまた、商用電源との整合性を保ちながら、電力供給を適切に制御します。
まとめ
コージェネレーション設備と商用電源が連携するキュービクルの設置方法について、基本的な接続方法と保護装置の役割を解説しました。商用電源より高い電圧を持つコージェネレーション設備からの電力が優先的に使用され、インバーターにより電流が適切に制限されていることが確認されました。高圧部分に保護装置を設けることが推奨される点も留意すべきです。
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