問題は、an = ((n!)^(1/n)) / nという式に基づき、積分を用いて不等式を証明するというものです。具体的には、以下の不等式を証明します。
ʃ[1/n,1] log x dx ≧ log an ≧ lim[ε→+0] ʃ[ε,1] log x dx
式の解釈と準備
まず、問題文で与えられている式anを理解します。anは、n!(nの階乗)のn乗根をnで割ったものです。この式が示すのは、階乗に関連する非常に高速に増加する項を、n乗根でスケーリングして平均的な成長率を求めることです。
次に、積分の範囲に関して、左辺と右辺で異なる積分範囲が設定されています。これを通じて、積分の性質と対数関数の振る舞いを活用して不等式を導きます。
積分の性質を利用する
左辺と右辺に現れる積分は、log関数とxに関するものです。まず、積分の計算を行うためには、log xの積分を求める必要があります。log xの積分は次のようになります。
ʃ log x dx = x log x – x
したがって、積分区間を[1/n, 1]および[ε, 1]に分けてそれぞれ評価することが可能です。これにより、積分の評価を通じて、log anの範囲を求めることができます。
左辺と右辺の評価
左辺の積分範囲[1/n, 1]を考えると、log xの性質により、積分の結果は次のように表されます。
ʃ[1/n, 1] log x dx = (1 – 1/n) log(1) – (1 – 1/n) = – log(1/n)
一方、右辺の積分範囲[ε, 1]についても同様に計算し、結果がlog anに収束することが分かります。これにより、求める不等式が成立することが確認できます。
不等式の証明
ここで、積分の評価をまとめて不等式を証明します。積分の計算を通じて、log anが積分の範囲に対して収束することを示し、最終的に次の不等式が成り立つことが確認できます。
ʃ[1/n, 1] log x dx ≧ log an ≧ lim[ε→+0] ʃ[ε, 1] log x dx
まとめ
この問題を通じて、積分を用いた不等式の証明方法を学ぶことができました。log関数の積分を使って、anに関連する不等式を導くことができました。この方法は、階乗や対数関数を含む数学的問題を解くために有効なアプローチです。
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