容器の内容積を小さくしたときの気体分子の変化について

「容器の内容積を小さくしても、蒸気の一部が凝縮して、単位体積あたりに含まれる気体分子の数は変化しない」という表現が分かりにくいと感じることがあります。この記事では、この概念をもっとわかりやすく説明します。

1. 体積を小さくすることと気体分子の数

まず、気体の体積を小さくすると、気体分子はより狭いスペースに押し込められるように思います。しかし、気体分子の数は変わりません。気体分子の数を変えるためには、物質を増やすか減らす必要があるからです。

容器の内容積を小さくしたとき、気体分子の密度が高くなると思われるかもしれませんが、実際には温度や圧力が一定であれば、気体の状態は変わりません。これは、気体分子の間隔が変わるわけではなく、密度が高くなっても、気体分子の数は変わらないからです。

2. 蒸気の凝縮

次に「蒸気の一部が凝縮する」という部分について説明します。蒸気は液体が蒸発した状態であり、凝縮は蒸気が再び液体になる現象です。容器を小さくすると、蒸気の一部が液体に戻り、結果として気体の部分が減少します。

この過程でも、気体分子の数自体は変わらないわけではありませんが、蒸気が凝縮することで、元々気体であった分子が液体に変わり、実際に気体の体積が減少します。

3. まとめ：気体の性質と変化

簡単に言うと、容器の内容積を小さくしても、気体分子の数自体は変わらないため、気体の密度は高くなりますが、その分蒸気が凝縮することで液体として存在する分子も増えるため、気体分子の数は変化しないということです。理解しやすく言い換えると、容器を小さくしても気体分子の数はそのままで、あくまで気体の部分が縮んでいくだけである、ということです。