経済学の乗数効果と国民総貯蓄の変化について

大学数学

今回の問題は、限界消費性向が0.75であるときの経済学に関する計算問題です。問題文には、借入れによって政府支出が1兆円増加した場合、支出の増加が乗数効果を伴う場合と伴わない場合における国民総貯蓄や産出量の変化を求めるというものです。以下で、問題を順を追って解説します。

1. 支出の増加が乗数効果を伴わない場合の国民総貯蓄の変化

支出の増加が乗数効果を伴わないと仮定した場合、政府支出が1兆円増加したことによって、国民総貯蓄がどのように変化するかを求めます。乗数効果がない場合、政府支出の増加分はそのまま貯蓄に影響を与えるため、国民総貯蓄は単純に1兆円分減少することになります。

答え: 1兆円の政府支出増加により、国民総貯蓄は1000億円減少します。

2. 支出乗数の計算

支出乗数は、政府支出の増加が経済全体の産出量にどの程度影響を与えるかを示す指標です。支出乗数の公式は次のように表されます。

支出乗数 = 1 / (1 - 限界消費性向)

この問題では、限界消費性向が0.75と与えられているため、支出乗数は次のように計算できます。

支出乗数 = 1 / (1 - 0.75) = 4

答え: 支出乗数は4です。

3. 乗数効果を伴う場合の産出量の増加

支出乗数を考慮すると、政府支出の1兆円増加が経済全体の産出量に与える影響を計算できます。産出量の増加額は、支出乗数に政府支出の増加額を掛けることで求めることができます。

産出量の増加 = 支出乗数 × 政府支出の増加額

支出乗数が4、政府支出の増加額が1兆円ですので、産出量の増加額は次のように計算できます。

産出量の増加 = 4 × 1兆円 = 4兆円

答え: 産出量の増加額は4兆円です。

4. 産出量が可処分所得と仮定した場合の国民総貯蓄の変化

産出量が可処分所得に等しいと仮定すると、今年度の国民総貯蓄額の変化は、産出量の増加額と同じになります。つまり、国民総貯蓄は産出量の増加に伴い4兆円増加することになります。

答え: 国民総貯蓄の変化は4兆円です。

まとめ

この問題では、限界消費性向が0.75である場合における政府支出の増加が、国民総貯蓄や産出量にどのように影響を与えるかを求めました。支出の増加が乗数効果を伴わない場合、国民総貯蓄は減少し、乗数効果を伴う場合には産出量の増加が生じることが確認できました。

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