大学数学の問題として、級数 ∑n=1→∞ 1/n の発散を ε-N論法を用いて証明する方法について解説します。この証明方法を理解することで、無限級数の収束・発散に関する基礎的な理解を深めることができます。
ε-N論法とは?
ε-N論法は、数列や級数が収束するかどうかを判断するための一つの方法です。特に、無限級数が収束するか発散するかを判断する際に用いられます。収束する場合には、任意の小さな誤差(ε)に対して、数列の項が十分に小さくなる N の値が存在することを示す必要があります。
級数 ∑n=1→∞ 1/n の発散を証明する
この級数は、調和級数と呼ばれ、一般的に知られているように発散します。まず、級数が発散することを ε-N論法を用いて証明していきます。
級数の一般項は 1/n であり、この級数が収束するためには、項が十分小さくなる N が存在することを示さなければなりません。しかし、実際に ε-N論法を適用して計算してみると、任意の ε に対して N の値が存在しないことがわかります。すなわち、この級数は発散するという結論に至ります。
ε-N論法を用いた証明の詳細な手順
まず、級数の一般項 1/n を用いて、次のように式を設定します。
1/n < ε とする N を求める。しかし、どの n に対しても 1/n が ε より小さくなることはないため、この条件を満たす N は存在せず、したがって級数は発散することが確定します。
まとめ
級数 ∑n=1→∞ 1/n は発散することが ε-N論法を使って証明できました。この証明を通じて、無限級数の収束・発散を判断する方法に対する理解が深まることでしょう。
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