この問題では、Ag│AgCl,HCl(0.10M)│H2(1atm),Pt のセル電位を計算することが求められています。セル反応の記述と電極の極性の示し方についても解説します。
1. セル反応の書き方
このセル反応において、銀(Ag)と塩化銀(AgCl)の電極を用いている部分と、プラチナ(Pt)を使った水素電極が関連しています。セル反応は次のように書けます。
Ag│AgCl,HCl(0.10M)│H2(1atm),Pt
2. 各電極の反応
・アノード(酸化反応):AgClがAg+とCl-に分解し、電子を放出する反応です。
AgCl (s) → Ag (s) + Cl- (aq) + e-
・カソード(還元反応):水素が水素イオンと反応して水素分子に還元される反応です。
2H+ (aq) + 2e- → H2 (g)
3. 標準電極電位の使用
この反応の電位を計算するためには、各反応の標準電極電位を使用します。標準電極電位は以下の通りです。
・Ag│AgCl: +0.222 V
・H2/H+: 0 V
4. セル電位の計算
セル電位は、カソードとアノードの電位差によって決まります。計算式は次のようになります。
セル電位 (Ecell) = E(cathode) – E(anode)
したがって、セル電位は次のように計算されます。
Ecell = 0 – (+0.222) = -0.222 V
5. 結果と電極の極性
計算の結果、このセルの電位は-0.222Vであることがわかります。また、電極の極性は、アノードが銀(Ag)で、カソードが水素電極(Pt)です。
6. まとめ
Ag│AgCl,HCl(0.10M)│H2(1atm),Pt のセル反応について、電位を計算する方法を解説しました。計算結果は-0.222Vとなり、電極の極性も示しました。セル反応の理解に役立つ知識です。
コメント