セミは夏の風物詩として知られていますが、気温が上昇するとその鳴き声に変化が見られます。質問者が指摘しているように、セミの鳴き声が高温の中でどう変化するのか、今回はその理由について探っていきます。
セミの鳴き声と温度の関係
セミは一般的に気温が高くなると活発に鳴きますが、あまりに高すぎる気温になると逆に鳴き止むことがあります。これはセミが生理的に過酷な環境に耐えられなくなるためです。気温が32〜33℃を超えると、セミの体温が過剰になり、そのため鳴くことが難しくなるのです。
クマゼミとアブラゼミの鳴き声
クマゼミとアブラゼミは共に高温に強いセミですが、その鳴き方に違いがあります。クマゼミはある程度高温でも鳴き続けることができますが、32℃を超えると鳴き声が不規則になり、36℃以上では短時間で鳴き止むことが多いです。これに対してアブラゼミは比較的早い段階で鳴き止んでしまいます。
セミの体温調整
セミは体温調整をする能力が限られているため、高温になると鳴くエネルギーが奪われてしまいます。高温にさらされると、鳴くためのエネルギー消費が大きく、セミ自身が生存に必要なエネルギーを確保するため、鳴き声を止めるのです。これも過剰な体温が原因となっているのです。
雨季と乾季の影響
セミの鳴き方には季節的な影響もあります。湿度が高い雨季には、体内の水分が保持されやすく、セミが活動しやすくなります。しかし、乾季や異常気象による高温の乾燥した環境では、セミは体調を崩しやすく、鳴かなくなることが多いです。
まとめ
セミが暑すぎると鳴かなくなるのは、気温が高すぎて体温調整が難しくなるからです。クマゼミやアブラゼミを含む多くのセミは、高温の中では鳴き声を止めてしまいます。セミの鳴き声は生態的な適応の一環であり、気温や湿度がその活動に大きな影響を与えていることがわかります。
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