問題「log(1+x) = x – x²/2 + x³/3 – x⁴/4 … (|x| < 1)」を証明するためには、ラグランジュの剰余項やコーシーの剰余項を用いる方法があります。この記事では、0 < x < 1の範囲ではラグランジュの剰余項、-1 < x < 0の範囲ではコーシーの剰余項を使った証明の過程を解説します。
ラグランジュの剰余項を使った証明(0 < x < 1の場合)
まず、log(1+x)のテイラー展開を考えます。テイラー展開は、関数をその点における導関数を使って近似する方法です。0 < x < 1の範囲では、log(1+x)のテイラー展開は以下のように表されます。
log(1+x) = x – x²/2 + x³/3 – x⁴/4 + …
次に、ラグランジュの剰余項を用いて、誤差の評価を行います。ラグランジュの剰余項は、次のように書けます。
R_n(x) = (f^(n+1)(c) / (n+1)!) * x^(n+1)
ここで、cは0とxの間の任意の点であり、f^(n+1)(c)はその点での(n+1)階導関数を意味します。この剰余項により、テイラー展開の近似誤差を評価できます。
コーシーの剰余項を使った証明(-1 < x < 0の場合)
-1 < x < 0の場合には、コーシーの剰余項を使用してlog(1+x)を展開します。コーシーの剰余項は、ラグランジュの剰余項と同様に、展開式の誤差を評価するために用いられます。
コーシーの剰余項は、次のように表されます。
R_n(x) = f^(n+1)(c) * (x – a)^(n+1) / (n+1)!
ここで、aは展開の中心となる点であり、cはaとxの間の任意の点です。この方法を用いることで、log(1+x)の展開式が適切に近似されることが確認できます。
証明の過程の詳細
log(1+x)の展開式における各項は、実際には、xの異なる累乗に関する項が交互に現れる形になります。ラグランジュやコーシーの剰余項を用いることで、この展開式の誤差を評価し、展開式が収束する範囲を明確にすることができます。
具体的には、これらの剰余項により、log(1+x)のテイラー展開がどの範囲で適用できるかが明示され、その収束性を保証することができます。
まとめ
log(1+x)のテイラー展開を証明するためには、ラグランジュの剰余項やコーシーの剰余項を適切に使用することが重要です。0 < x < 1の範囲ではラグランジュの剰余項を、-1 < x < 0の範囲ではコーシーの剰余項を使って誤差を評価し、証明を進める方法を学ぶことができました。このような証明方法を習得することで、より深く数学的な解析を行うことができるようになります。
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