統計の標準偏差公式の使い分けのコツと解説

大学数学

統計の問題で標準偏差を求める際、どの公式を使用すれば良いか迷うことがあります。特に、母比率や標本などが関わる問題では、使い分けが難しいと感じることもあるでしょう。この記事では、標準偏差を求める際の公式の使い分けについて、具体的な問題例を挙げて解説します。

1. 問題の概要と標準偏差の求め方

問題文には、ある学校の生徒100人の無作為標本の中で読書をしなかった生徒の数を表す確率変数Xに関するものがあり、標準偏差を求める問題です。ここで、母比率(p)=0.5、母標準偏差(σ)=150、標本数(n)=100という情報があります。これを基に、どの公式を使用するべきかを解説します。

2. 二項分布の場合の標準偏差の求め方

まず、この問題のように確率変数Xが二項分布に従う場合の標準偏差を求める方法について説明します。二項分布では、確率変数Xの標準偏差は次のように求めます。

標準偏差 = √{n * p * (1 – p)}

この公式を使うと、n = 100, p = 0.5 の場合、標準偏差は √{100 * 0.5 * (1 – 0.5)} = 5 となります。したがって、解答は 5 です。

3. 標本平均の標準偏差と標本比率の標準偏差

次に、標本平均の標準偏差と標本比率の標準偏差について触れます。

  • 標本平均Xバーの標準偏差
  • 標本平均の標準偏差は、母標準偏差σを√nで割ることで求められます。公式は次の通りです。

    σ(Xバー) = σ / √n

    ここでは、σ = 150、n = 100の場合、σ(Xバー) = 150 / √100 = 15 となります。

  • 標本比率Rの標準偏差
  • 標本比率の標準偏差は次のように求めます。

    σ(R) = √{p * (1 – p) / n}

    この場合、p = 0.5、n = 100なので、σ(R) = √{0.5 * 0.5 / 100} ≈ 0.05 となります。

4. 公式の使い分けについて

標準偏差の公式を使い分ける際のポイントは、問題の文脈を正しく理解することです。もし問題が「標本平均」や「標本比率」を求めている場合は、それぞれの公式を使用しますが、単なる「二項分布」の標準偏差を求める場合には、基本的な二項分布の標準偏差の公式を使います。

5. まとめ

統計の問題では、標準偏差を求めるためにいくつかの公式を使い分ける必要があります。重要なのは、問題の文脈をしっかり理解し、正しい公式を選択することです。特に、二項分布に関する問題では、標準偏差の公式が簡単に適用できるため、練習を重ねることでスムーズに解けるようになります。

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