熱力学の問題で求められるエクセルギー(有効エネルギー)の計算方法を解説します。この問題では、高温熱源温度が800℃と1200℃の場合におけるエクセルギーの計算を行います。適切な式を使い、与えられた条件に基づいて計算していきましょう。
エクセルギーとは?
エクセルギー(Exergy)は、熱力学においてエネルギーの質を表す指標であり、システムがどれだけ有効にエネルギーを使用できるかを示します。エクセルギーは熱源と環境の間でどれだけエネルギーを有効に転送できるかを示すもので、一般的に以下の式で求められます。
Ex = (H – H0) – T0(S – S0)
問題の条件の整理
この問題では、以下の条件が与えられています。
- 高温熱源温度:800℃と1200℃
- 低温熱源温度:20℃
- 可逆機関に供給する熱量:3100 kJ
温度の単位をケルビンに変換することが必要です。温度Tは次の式で変換できます。
T(K) = T(℃) + 273.15
エクセルギーの計算方法
エクセルギーの計算において重要なのは、エネルギーが熱源の温度差に基づいてどれだけ転送できるかを求めることです。計算には以下の式を用います。
Exergy = Heat × (1 – (T_low / T_high))
ここで、T_lowは低温熱源の温度、T_highは高温熱源の温度です。問題では2つの高温熱源温度(800℃、1200℃)で計算を行い、結果を求めます。
計算結果
まず、温度をケルビンに変換し、次にエクセルギーを計算します。
- 高温熱源温度 800℃ → 1073.15 K
- 高温熱源温度 1200℃ → 1473.15 K
- 低温熱源温度 20℃ → 293.15 K
それぞれの高温熱源温度におけるエクセルギーを求めることで、熱エネルギーの有効利用がどれほどであるかを示すことができます。
まとめ
エクセルギーの計算は、熱力学的なエネルギーの効率を示すために非常に重要です。問題の条件に基づいて温度を変換し、適切な式を用いてエクセルギーを計算することで、エネルギー転送の有効性を評価することができます。このような計算を通じて、熱機関の効率をより深く理解することが可能です。
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