ハーディー・ワインベルクの法則を使って遺伝子の頻度を計算する問題を解く方法について解説します。今回は、湿った耳垢を顕性とする遺伝子の例で、ホモ接合体WWとヘテロ接合体Wwの人数を求めます。順を追って解説するので、しっかり理解しましょう。
ハーディー・ワインベルクの法則の基本
ハーディー・ワインベルクの法則は、遺伝子頻度が世代を超えて変わらないことを示しています。これを使うことで、特定の遺伝子型の個体数を計算することができます。法則は次のように表されます。
- p² + 2pq + q² = 1
ここで、pは優性遺伝子の頻度、qは劣性遺伝子の頻度です。p²はホモ接合体(AA)の割合、2pqはヘテロ接合体(Aa)の割合、q²は劣性遺伝子(aa)の割合です。
問題の設定と情報整理
問題の中で与えられているのは、島の人口8000人のうち、湿った耳垢を持つ人が7280人、乾いた耳垢を持つ人が720人で、湿った耳垢が顕性であることが分かっています。
この情報をもとに、まずは湿った耳垢の遺伝子型(WWとWw)を求めるために、遺伝子型の頻度を計算していきます。
遺伝子型の頻度を求める手順
湿った耳垢を顕性遺伝子Wが含まれているとすると、以下の手順で遺伝子型の割合を求めます。
- まず、乾いた耳垢を持つ720人の遺伝子型はaaであることが分かります。これを基にq²を計算します。
- q² = 720 / 8000 = 0.09。これにより、q(劣性遺伝子の頻度)を求めます。
- q = √0.09 = 0.3
- pは1 – qなので、p = 1 – 0.3 = 0.7です。
- 次に、p²と2pqを計算し、それぞれホモ接合体WWとヘテロ接合体Wwの人数を求めます。
- p² = (0.7)² = 0.49、2pq = 2 × 0.7 × 0.3 = 0.42。
- ホモ接合体WWの人数は0.49 × 8000 = 3920人、ヘテロ接合体Wwの人数は0.42 × 8000 = 3360人です。
まとめ
今回の問題では、湿った耳垢を顕性遺伝子としたとき、ティラノサウルスの遺伝子型の数を求める方法を学びました。具体的には、ハーディー・ワインベルクの法則を使って、ホモ接合体WWは3920人、ヘテロ接合体Wwは3360人と求められました。このように、遺伝子型の割合を計算することができます。
コメント