RSA暗号で公開鍵から複合鍵dを求める方法

大学数学

RSA暗号における公開鍵と複合鍵(秘密鍵)の計算方法について解説します。公開鍵が(n, e) = (1457, 31)の場合に、複合鍵dを求める手順を詳しく説明します。

RSA暗号の基本的な概念

RSA暗号は、公開鍵暗号方式の一種で、主にデータの暗号化と署名の検証に使用されます。公開鍵と秘密鍵は対になっており、公開鍵で暗号化したデータは、秘密鍵でのみ復号化できます。

公開鍵から複合鍵dを求める方法

公開鍵(n, e)が与えられたとき、複合鍵dを求めるためには以下のステップを踏みます。

  1. 1. nの素因数分解: nは2つの素数pとqの積であり、n = p * qです。まずnを素因数分解し、pとqを求めます。
  2. 2. オイラーのトーシェント関数: pとqがわかれば、オイラーのトーシェント関数φ(n)を求めます。φ(n) = (p – 1)(q – 1)です。
  3. 3. 拡張ユークリッド算法でdを求める: dは、eとφ(n)の逆元です。つまり、dは次の式を満たす最小の整数です:d * e ≡ 1 (mod φ(n))。これを拡張ユークリッド算法を用いて求めます。

具体例: (n, e) = (1457, 31) の場合

1. n = 1457の素因数分解: 1457は、p = 37, q = 39に分解されます。

2. オイラーのトーシェント関数: φ(n) = (37 – 1)(39 – 1) = 36 * 38 = 1368。

3. 拡張ユークリッド算法: 31と1368の逆元dを求めることで、d = 1201となります。

まとめ

公開鍵(n, e) = (1457, 31)から複合鍵dを求めるためには、まずnを素因数分解し、次にオイラーのトーシェント関数を計算し、最後に拡張ユークリッド算法を使ってdを求める必要があります。このようにして、RSA暗号の複合鍵を求めることができます。

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