電流から水酸化ナトリウムの生成量を求める計算方法

化学

電流と化学反応に関連した問題の一つとして、一定の電流が流れたときに生成される物質の量を計算する方法があります。ここでは、5Aの電流を流したときに生成される水酸化ナトリウムの量とその生成時間を求める問題を取り上げます。この問題を解くために必要な公式や計算方法について解説します。

必要な公式とデータ

問題で必要となるデータは以下の通りです。

  • 電流 (I) = 5A
  • 水酸化ナトリウム (NaOH) の生成量 = 0.0200mol
  • ファラデー定数 (F) = 9.65 × 10^4 C/mol

ファラデー定数は、1モルの物質を生成するために必要な電気量(クーロン数)を表します。この定数を使って、電流がどれだけの時間流れたかを求めることができます。

計算方法

電流と生成される物質のモル数から、流した時間を求めるには次の公式を使います。

Q = I × t

ここで、Qは流れた電気量(クーロン)、Iは電流(アンペア)、tは時間(秒)です。次に、物質のモル数をファラデー定数と関連付けて計算します。

水酸化ナトリウム1モルを生成するためには、1モルあたりファラデー定数の量の電気が必要です。このため、生成された水酸化ナトリウムのモル数とファラデー定数を掛け合わせることで、必要な電気量Qを求めます。

Q = (生成された物質のモル数) × F

したがって、水酸化ナトリウム0.0200molの生成に必要な電気量は。

Q = 0.0200 mol × 9.65 × 10^4 C/mol = 1.93 × 10^3 C

時間の計算

次に、この電気量を使って流した時間tを求めます。電流I = 5Aが流れた場合、電気量Qは次のように求められます。

t = Q / I

これにQ = 1.93 × 10^3 CとI = 5Aを代入すると、

t = 1.93 × 10^3 C / 5 A = 386秒

したがって、電流5Aを流して水酸化ナトリウムを0.0200mol生成するには386秒(約6分26秒)の時間が必要となります。

まとめ

この計算により、5Aの電流を流して水酸化ナトリウム0.0200molを生成するには、約386秒の時間がかかることが分かりました。この問題では、ファラデー定数を用いて電気量を計算し、その電気量を電流で割ることで時間を求める方法を使いました。この計算方法は、電気化学反応における基本的な手法の一つです。

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