集合の基本公式:n(AかつB)=n(A)+n(B)−n(AまたはB)の成り立ちを図で解説

数学

集合における基本的な公式である「n(AかつB)=n(A)+n(B)−n(AまたはB)」の成り立ちについて、理解を深めるために詳しく解説します。この公式は、2つの集合AとBの要素の個数を求めるための重要な式です。特に、集合の交差や合併についての理解を深めるために、図を用いて説明します。

公式の背景と意味

まず、「n(AかつB)」は集合Aと集合Bの共通部分、つまりAとBに同時に含まれる要素の個数を意味します。一方、「n(A)」と「n(B)」はそれぞれ集合Aと集合Bの要素の個数を表します。また、「n(AまたはB)」はAまたはBのいずれかに含まれる要素の個数、つまりAとBの合併した集合の要素数を示します。

この公式は、集合Aと集合Bの交差部分を二重にカウントしないように、引き算を行うことで正しい個数を求めることができます。

公式が成り立つ理由を図で理解する

この公式がどのように成り立つのか、図を使って具体的に説明します。以下のようなVenn図を考えましょう。

集合Aと集合Bがそれぞれ円で表され、その交差部分が「AかつB」となります。ここで、集合Aの個数「n(A)」はAの円全体の領域の面積、集合Bの個数「n(B)」はBの円全体の領域の面積を示します。ですが、交差部分が重複してカウントされているため、重複を取り除くためにその部分を引きます。

公式を使った具体例

例えば、集合Aに10個の要素、集合Bに8個の要素があり、AとBの交差部分(AかつB)に4個の要素が含まれているとしましょう。この場合、AまたはBに含まれる要素の個数は次のように計算できます。

n(AまたはB) = n(A) + n(B) – n(AかつB) = 10 + 8 – 4 = 14

このように、公式を使うことでAまたはBに含まれる要素の個数を正確に求めることができます。

注意点と補足

公式「n(AかつB)=n(A)+n(B)−n(AまたはB)」は、AとBの要素が全て異なる場合にも適用できます。その場合、交差部分(n(AかつB))は0となり、公式はn(A) + n(B)と一致します。

また、この公式は集合の基本的な性質を理解するために非常に重要で、確率論や統計学でも頻繁に使用されます。

まとめ

「n(AかつB)=n(A)+n(B)−n(AまたはB)」の公式は、集合論における基本的な計算式であり、集合の交差と合併の関係を明確にするために使われます。この公式が成り立つ理由は、交差部分を二重にカウントしないように調整するためです。図を用いて視覚的に理解することで、より深くこの公式の成り立ちを実感できます。

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