圧力単位「psi」と「psia」の違いについて解説

サイエンス

圧力の単位として使用される「psi」や「psia」は、圧力測定においてよく使われますが、その意味や使い分けについては初心者には混乱しがちです。特に、絶対圧力(psia)と相対圧力(psig)の違いについて理解することは重要です。本記事では、「psi」「psia」「psig」の違いと、その使い方について詳しく解説します。

1. 「psi」と「psia」の違い

まず、「psi」は「ポンド毎平方インチ」の圧力単位で、圧力を測る際に使われますが、これには絶対圧力と相対圧力の両方が含まれます。一方、「psia」は「絶対ポンド毎平方インチ」を意味し、これは絶対圧力を表します。

圧力は通常、周囲の大気圧に対する圧力として測定されますが、絶対圧力(psia)は、空気中の圧力がゼロの状態、すなわち真空の状態を基準にした圧力を表しています。したがって、実際に測定される圧力は「psia」として示されることが多く、特に真空を含むシステムや厳密な圧力測定が必要な場合に使用されます。

2. 「psig」と「psia」の違い

「psig」は「ポンド毎平方インチゲージ」の略で、相対圧力を表す単位です。相対圧力は大気圧を基準にして測定されるため、大気圧を加味した圧力になります。例えば、0 psigは大気圧と同じ圧力を意味し、負の値は真空状態を示します。

一方、psiaは絶対圧力を示すため、大気圧を含む全ての圧力を測定します。簡単に言えば、「psig」は大気圧を基準にしているため、真空の状態では負の圧力を示すことがありますが、「psia」は常にゼロを下回ることはありません。

3. 例としての圧力表現方法

質問にある「0.5気圧に減圧された密閉容器内の圧力を『内圧は 約7.35 psia である』」という表現について、これは正確です。0.5気圧とは、通常の大気圧の半分程度の圧力を指し、絶対圧力に基づいて計算されるため、psiaで表すことが可能です。

圧力の表現方法として「psia」を使用することで、相対的な要素を排除し、実際の物理的な状態をより正確に伝えることができます。したがって、減圧された容器の圧力を「psia」で表現することは完全に適切です。

4. 三つの圧力単位を使い分ける方法

圧力測定には、「psi」「psia」「psig」を適切に使い分けることが重要です。日常的な測定であれば、「psi」や「psig」を使用することが多いですが、特に真空状態や大気圧を基準にしない正確な測定が求められる場面では「psia」が必要になります。

例えば、真空ポンプや気圧計を使用する際には、絶対圧力である「psia」が適切です。製造や研究においては、圧力測定をより厳密に行うためにpsiaを使用することが一般的です。

まとめ

圧力単位「psi」「psia」「psig」の違いについて理解することは、圧力を正確に測定し、表現するためには不可欠です。特に、「psia」は絶対圧力を示し、大気圧を基準にした「psig」とは異なることを理解しておく必要があります。これらの違いを意識することで、圧力計測における混乱を避け、より正確なデータを得ることができます。

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