低水素溶接棒を使っていると、アークが消えてしまったり、溶接棒が引っ付いてしまうことがよくあります。これは溶接初心者や経験が浅い方にとっては非常に悩ましい問題です。この記事では、低水素溶接棒を使用した溶接を成功させるための方法とコツを紹介します。
1. 低水素溶接棒の基本的な理解
低水素溶接棒(AWS E7018など)は、湿気を含まない状態で使用することが非常に重要です。湿気を含んだ溶接棒は、アークが不安定になり、スパッタや溶接不良を引き起こします。まずは、溶接棒の保管方法や適切な乾燥処理を理解しましょう。
また、低水素溶接棒は鉄を溶接するための棒であり、溶接中に生成される水分を制御して、金属の強度や質を向上させる特性があります。この溶接棒を使用する際の最も重要な点は、アークを安定させることです。
2. アークが消える原因とその対策
アークが消える原因として考えられるのは、主に以下の点です。
- アークが長すぎる
- 電流設定が低すぎる
- 溶接棒の先端が汚れている
- 溶接角度やスピードが不適切
これらの原因に対処するためには、溶接棒の先端を常に清潔に保ち、適切な電流設定(通常、低水素溶接棒は比較的高い電流で使用)を行い、溶接のスピードを調整することが重要です。
3. 溶接棒の引っ付きやすさを避けるコツ
溶接棒が溶接部に引っ付いてしまう原因は、主にアークの不安定性や溶接中の棒の移動が不適切であることが挙げられます。
引っ付かないようにするためには、溶接棒を少し傾けることと、一定のスピードで動かすことがポイントです。また、アークを切らないように注意しながら、棒をゆっくりと動かすと良いでしょう。
4. 高温を維持するためのポイント
高温を維持するためには、溶接中の温度が下がりすぎないように、溶接の速度を適切に調整することが重要です。低水素溶接棒での溶接は、過度に冷却しないように注意しながら行い、溶接部の強度を確保しましょう。
また、溶接棒の使い方にも注意が必要です。溶接棒の端が冷え過ぎているとアークが安定せず、引っ付きやすくなるため、少し温めてから使用することも有効です。
まとめ
低水素溶接棒を使う際の注意点は、湿気の管理、適切な電流設定、アークの安定性を保つことです。溶接中の引っ付きやアークの消失を防ぐためには、実践的なコツと技術を学び、少しずつ慣れていくことが重要です。焦らず、時間をかけて安定した溶接を目指しましょう。
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