松やモミの根元に菌根菌系キノコを置くことの効果と注意点

植物

松やモミの根元に菌根菌系キノコを置くことは、植物の成長を助ける可能性がある一方で、適切な菌根菌の選択が重要です。この記事では、菌根菌と松やモミの共生について、また適切な菌根菌の選択と不適切な菌根菌が及ぼす影響について解説します。

菌根菌と松やモミの関係

菌根菌は、植物の根と共生することで、栄養素の吸収を助け、植物の健康を促進します。松やモミは菌根菌と共生することが多く、特定のキノコ、例えばショウロやイグチ系のキノコが適切な共生菌として知られています。

これらの菌根菌は、植物の根に付着し、土壌から水分やミネラルを効率的に吸収する手助けをします。しかし、間違った菌根菌を使うと、植物に悪影響を及ぼす可能性があるため、適切な菌を選ぶことが非常に重要です。

不適切な菌根菌が与える影響

不適切な菌根菌、例えばモミタケやキツネタケのような、松には合わない菌根菌を松の根元に置くと、菌同士が競合し、逆に植物の健康を害することがあります。菌根菌同士が「ケンカ」をしてしまい、植物の成長を妨げる可能性が高くなります。

特にモミタケのキノコを松の根元に置くことや、ヒドナンギウム系のウラムラサキをモミノキに置くことは、実際に共生を促すわけではなく、逆効果になることもあります。これらの菌は、特定の樹木に適した菌根菌ではないため、共生がうまくいかない場合があります。

適切な菌根菌の選び方

適切な菌根菌を選ぶことが植物の成長にとって非常に重要です。例えば、ショウロやイグチ系のキノコは、松の根元に置くのに適しています。これらの菌は松と共生し、栄養の吸収を助け、健康的な成長を促進します。

モミの場合は、モミタケやベニタケ系の菌が適切な共生菌として推奨されます。これらの菌はモミの根元に適し、植物と調和して栄養を供給することができます。

菌根菌よりも液肥や肥料のほうが効果的な場合

菌根菌の子実体を寄せることは効果的ですが、必ずしもそれだけで成長を促進するわけではありません。液肥や肥料を使用することで、栄養が直接植物に供給されるため、即効性のある効果が期待できます。

特に菌と共生する針葉樹においては、液肥や肥料を適切に与えることで、より確実に栄養供給が行われ、植物の成長を支えることができます。ただし、菌根菌の子実体を供給することも効果的な場合があるため、両方の方法を組み合わせるのが理想的です。

まとめ

松やモミの成長を助けるためには、適切な菌根菌を選ぶことが重要です。不適切な菌根菌は競合し、植物の成長に悪影響を及ぼす可能性があるため、慎重に選ぶ必要があります。また、菌根菌だけでなく、液肥や肥料をうまく活用することで、より効果的に植物の成長を促すことができます。

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