ニュートン式反射望遠鏡(口径130mm、焦点距離650mm)を使用して星団観察を楽しんでいる方が、土星などの惑星観察にも挑戦したいと考えるのは自然なことです。惑星の詳細な観察には適切な倍率とアイピースの選択が重要です。この記事では、現在お持ちのアイピースとバローレンズを活用し、効率的な倍率設定とアイピース選びのポイントを解説します。
望遠鏡の基本仕様と倍率計算
お使いの望遠鏡の焦点距離は650mm、口径は130mmです。倍率は使用するアイピースの焦点距離によって決まります。倍率の計算式は以下の通りです。
倍率 = 焦点距離(望遠鏡) ÷ アイピースの焦点距離
例えば、10mmのアイピースを使用すると、倍率は65倍(650mm ÷ 10mm)となります。バローレンズを使用すると、倍率は倍増します。例えば、2倍バローレンズを使用すると、10mmのアイピースで130倍の倍率になります。
惑星観察に適した倍率の目安
惑星の詳細な観察には、一般的に100倍以上の倍率が推奨されます。お持ちのアイピースとバローレンズを組み合わせると、以下のような倍率が得られます。
アイピース焦点距離 | 倍率(バローレンズなし) | 倍率(2倍バローレンズ使用時) |
---|---|---|
25mm | 26倍 | 52倍 |
10mm | 65倍 | 130倍 |
4mm | 163倍 | 326倍 |
上記のように、4mmのアイピースを使用すると、バローレンズなしで163倍、2倍バローレンズを使用すると326倍の倍率が得られます。しかし、倍率が高くなると、視野が狭くなり、像が暗くなるため、観察が難しくなることがあります。
アイピース選びのポイント
アイピースを選ぶ際は、以下のポイントを考慮すると良いでしょう。
- 視野の広さ:広い視野を持つアイピースは、惑星の移動を追いやすく、観察が快適になります。
- 眼幅調整機能:眼幅調整が可能なアイピースは、複数の人が交代で観察する際に便利です。
- コーティング:多層膜コーティングが施されたアイピースは、光の透過率が高く、明るい像を得ることができます。
具体的なおすすめのアイピースとしては、TS Optics Planetary 4mmなどがあります。これらは高倍率での惑星観察に適しており、コストパフォーマンスも良好です。
まとめ
ニュートン式反射望遠鏡での惑星観察には、適切な倍率とアイピースの選択が重要です。お持ちのアイピースとバローレンズを活用し、観察対象や観察環境に応じて最適な組み合わせを見つけてください。惑星の詳細な観察は、天体観察の楽しみを広げる素晴らしい体験です。
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