大学入試の数学の問題では、円卓に座る男女の着席方法に関する問題がよく出題されます。この問題では、回転対称性の扱いがポイントとなり、解法において「回転して一致するものは同一とみなす」という暗黙のルールについても理解が求められます。この記事では、この問題の解法を詳しく解説し、回転対称性についても説明します。
問題の設定と基本的な考え方
問題では、n組の夫婦が2n人掛けの円卓に座るという設定です。男女が交互に座る確率を求めるのが目的ですが、まずは着席方法の総数を考えます。問題では、回転して一致するものを同一とみなすべきか、否かが議論されています。
回転対称性とは、円卓における座席配置において、座席の順番が回転しても同じ配置とみなすという考え方です。通常、円卓の座席は回転しても座席番号は変わらないため、回転して一致する座席配置は同一とみなすのが一般的です。
回転対称性を考慮しない場合の解法
回転して一致するものを同一とみなさない場合、座席は区別できると考えます。この場合、男女が交互に着席する方法は、まず男性が座る席をn!通りに選び、その後、女性が座る席を別途n!通りに選ぶことになります。
したがって、回転しない場合、男女が交互に座る方法の数は、n! × n! 通りとなります。しかし、この方法は円卓の特性(回転対称性)を考慮していません。
回転対称性を考慮する場合の解法
回転して一致するものは同一とみなす場合、円卓では座席番号が回転しても同じ配置と見なされます。このため、座席の位置が区別されている場合でも、回転による重複を除く必要があります。
回転対称性を考慮するためには、まず1席を固定してその席に誰かを座らせ、残りのn-1席に対して交互に座らせる方法を考えます。固定した席に1人を座らせることで、回転により同じ座席配置が重複することを防ぎます。これにより、座席配置の重複を取り除き、n! × (n-1)! の通りとなります。
男女交互着席の確率を求める
男女が交互に座る場合、n! × n! 通りの座席配置の中で、男女交互に座る配置の数を求めます。男女が交互に座る場合、n! × n! のうち、交互に座る配置は1通りに固定されているため、確率は次のように計算できます。
交互着席する確率は、座席配置が全体でn! × n! の場合に対し、交互着席となる配置の数がn! × n! です。したがって、この確率は、座席配置全体の中で交互に座る配置の割合として求められます。
まとめ
この問題では、円卓における座席配置の回転対称性を考慮することがポイントです。回転して一致する配置を同一とみなす場合、座席の区別がないとみなされ、座席の配置数が大きく変わります。回転対称性を考慮した解法を理解することで、このような問題を効率的に解くことができます。
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