命題の対偶を求める問題は、数学Iの集合と命題のセクションでよく出てきます。特に、命題の対偶を求めた上でその真偽を調べることは、論理的思考を養ううえで非常に重要です。この記事では、具体的な例として「3x+5>0 ⇒ x²-6x-7=0」の命題について、対偶の求め方とその真偽を解説します。
命題の対偶とは?
命題の対偶とは、ある命題「P ⇒ Q」に対して、「Q の否定 ⇒ P の否定」を言います。つまり、元の命題の仮定と結論を逆にし、それぞれの否定をつけたものです。
例えば、命題「AならばB」という形の場合、その対偶は「BでないならばAでない」となります。この概念を理解した上で、次に進みます。
与えられた命題の確認
今回は「3x + 5 > 0 ⇒ x² – 6x – 7 = 0」という命題です。まず、この命題の内容を確認しましょう。
左辺の「3x + 5 > 0」は、xの値に対する条件を表しており、右辺の「x² – 6x – 7 = 0」は、xに関する方程式です。命題全体は、「3x + 5 > 0 ならば x² – 6x – 7 = 0 となる」と言っています。
対偶の求め方
この命題の対偶を求めるためには、まず仮定(3x + 5 > 0)と結論(x² – 6x – 7 = 0)を逆にし、それぞれの否定をとります。
1. 仮定「3x + 5 > 0」の否定は「3x + 5 ≤ 0」です。
2. 結論「x² – 6x – 7 = 0」の否定は「x² – 6x – 7 ≠ 0」です。
したがって、元の命題の対偶は「x² – 6x – 7 ≠ 0 ⇒ 3x + 5 ≤ 0」となります。
対偶の真偽を調べる
次に、対偶の命題「x² – 6x – 7 ≠ 0 ⇒ 3x + 5 ≤ 0」の真偽を調べます。
まず、x² – 6x – 7 = 0 の解を求めます。
x² - 6x - 7 = 0 を解くと、x = 7 または x = -1 です。
これらの値を使って、「x² – 6x – 7 ≠ 0」を満たすxの値を求めます。xが7または-1でない限り、x² – 6x – 7 ≠ 0となります。
次に、xが7または-1以外の値のとき、3x + 5 ≤ 0が成り立つかどうかを調べます。これを満たすxの範囲は、x ≤ -5/3です。したがって、xがこの範囲に入る場合、命題は成り立ちます。
まとめ
「3x + 5 > 0 ⇒ x² – 6x – 7 = 0」の命題の対偶は「x² – 6x – 7 ≠ 0 ⇒ 3x + 5 ≤ 0」となります。対偶の命題は、元の命題と真偽が一致するため、対偶も検討することで命題の理解が深まります。数学的な論理を使った命題の解法は、正確に進めることが大切です。
コメント