1の3乗根とその虚数解についての解説

高校数学

1の3乗根に関する問題は、複素数の基本的な性質を理解するのに役立ちます。特に、虚数解であるωを用いて、1の3乗根の性質を導き出すことができます。今回は、1の3乗根についての問題を解きながら、ωとその性質について詳しく解説します。

1. 1の3乗根の定義

1の3乗根とは、x³ = 1を満たす複素数xのことを指します。実数解の1を除いて、虚数解が2つ存在します。それらの解をωとω²と呼びます。

1の3乗根は、1、ω、ω²の3つであることが知られています。ここで、ωは虚数解であり、複素数平面上で1の3乗根を表現する際に重要な役割を果たします。

2. 1の3乗根が1, ω, ω²である理由

1の3乗根を求めるためには、複素数の極形式を用います。1の3乗根の解は、複素数平面上の1の点から等距離にある3点であり、それぞれ1, ω, ω²です。これらの点は、複素数平面上で120度ずつ離れています。

具体的に、ωは以下のように表されます。

ω = cos(2π/3) + i sin(2π/3)

ω²は、ωの2乗であり、次のように表されます。

ω² = cos(4π/3) + i sin(4π/3)

これらの解が1の3乗根であることは、複素数のべき乗に関する性質から導かれます。

3. ω² + ω + 1 = 0 の証明

次に、ωが満たすべき式、すなわちω² + ω + 1 = 0を証明します。まず、ωが1の3乗根であることから、ω³ = 1という性質があります。

これを使って、ω² + ω + 1を計算します。

ω³ = 1 より、ω² = -ω – 1 です。したがって、ω² + ω + 1 = 0が成り立ちます。

この式は、1の3乗根であるωが、他の2つの解と一緒に形成する関係を示しています。

4. まとめ

1の3乗根は、1、ω、ω²の3つの解からなり、これらの解は複素数平面上で等間隔に配置されています。ωは虚数解であり、その性質を理解することで、複素数や関数の挙動をより深く理解することができます。また、ωが満たす式ω² + ω + 1 = 0は、1の3乗根の特性を示す重要な関係です。

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