二次方程式を解く際に、虚数を含む複素数が解として現れる場合、もう一つの解は必ず共役な複素数になるのか?という疑問について解説します。この記事では、虚数を含む複素数の性質を基に、二次方程式の解の特徴について詳しく説明します。
二次方程式の基本的な解の公式
二次方程式 ax² + bx + c = 0 の解を求めるためには、解の公式を使用します。解の公式は次のようになります。
x = (-b ± √(b² – 4ac)) / 2a
ここで、判別式 (b² – 4ac) の値によって解の性質が決まります。判別式が正のときは実数解、ゼロのときは重解、負のときは虚数を含む複素数解が得られます。
虚数解を含む場合の解の性質
判別式が負である場合、平方根の部分に虚数が含まれます。この時、解は複素数になります。例えば、判別式が負の場合、解は次のようになります。
x = (-b ± √(Δ)) / 2a, ここで Δ = b² – 4ac は負の数であり、√(Δ) は虚数になります。
ここで得られる解は、複素数であり、実部と虚部を持っています。この解が複素数であることは確定していますが、そのもう一つの解がどうなるかを考える必要があります。
共役複素数について
複素数には、共役複素数という概念があります。例えば、複素数 z = a + bi の共役複素数は z* = a – bi です。共役な複素数は、実部は同じで、虚部の符号が逆になっています。
二次方程式の解が虚数を含む複素数の場合、その解は必ず共役な複素数のペアとして現れます。もし一つの解が a + bi であれば、もう一つの解は a – bi です。これは、二次方程式の係数が実数であるため、虚数部分が互いに打ち消し合う必要があるためです。
実際の例で確認する
例えば、次の二次方程式を考えます。
x² – 2x + 5 = 0
この方程式の解を解の公式を使って求めると。
x = (2 ± √(4 – 20)) / 2 = (2 ± √(-16)) / 2 = (2 ± 4i) / 2
この場合、解は x = 1 + 2i と x = 1 – 2i となり、虚数解が共役な複素数のペアであることが確認できます。
まとめ
二次方程式の解が虚数を含む複素数である場合、そのもう一つの解は必ず共役な複素数であるというのが基本的な性質です。これは、二次方程式の係数が実数である場合、解が複素数の共役ペアを成すためです。この性質を理解しておくことで、複素数解を扱う際の理解が深まります。
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