デフォルトモードネットワークが活性化している瞬間とその関連脳領域

デフォルトモードネットワーク（DMN）は、私たちが意識的に何かをしていないときに活性化する脳のネットワークです。DMNが活性化している瞬間には、特定の脳領域が活発に働きます。今回は、内側前頭前野や帯状回後部、下頭頂小葉（角回39/縁上回40）など、DMNと関連する脳の部位について考察します。

デフォルトモードネットワークの活性化とは？

DMNは、何もしていない状態でも脳が自動的に活発になるネットワークです。例えば、ぼんやりと考え事をしているとき、または自分自身の過去や未来を思い巡らせている時にDMNが活性化します。この状態では、目の前の世界に集中していないものの、内的な思考や感情の処理が行われているとされています。

DMNが活性化する瞬間には、過去の出来事を振り返る「回顧的な思考」や、未来を予測する「未来的な思考」が行われることが多いです。また、自分自身を内省しているときにもこのネットワークが活発になります。こうした瞬間に私たちは、感情の整理や深い思索にふけることがあります。

例えば、リラックスして座っている時や、何もしていないときにふと考え事を始めた瞬間、DMNが活性化していることがわかります。これらの瞬間には、普段意識していない深層心理や無意識の記憶が表出することがあります。

デフォルトモードネットワークが活性化する瞬間には、内的な思考が深く関わっており、特に自分自身や過去、未来に対する思考が行われています。DMNと関連する脳領域が働くことで、私たちの内的な世界が形作られています。