sin(x) = x + o(x²) から sin(x²) = x² + o(x⁴) が成り立つ理由

大学数学

この質問では、数式「sin(x) = x + o(x²)」から「sin(x²) = x² + o(x⁴)」が成り立つ理由を理解することが求められています。まず、これらの式が示す意味と、どのようにしてxの高次の項を無視して近似するのかを解説します。

無限小量とo記法の理解

まず、「o(x²)」や「o(x⁴)」といった表現は、無限小量(オーダー記法)を表しています。o記法は、xが0に近づくときに、xの高次の項がどれくらい小さくなるかを示す方法です。

例えば、「o(x²)」は、x²よりも小さな項が含まれていることを意味し、xが十分小さくなると、この項はx²に比べて無視できるほど小さくなります。この概念は、近似の際に高次の項を無視する際に非常に役立ちます。

sin(x) の近似展開

関数sin(x)のテイラー展開を考えると、次のように展開できます。

sin(x) = x – (x³/3!) + (x⁵/5!) – …

この展開において、xが小さいとき、x²以上の高次項は無視できるほど小さくなります。そのため、sin(x) ≒ x + o(x²)となります。この近似は、xが0に近づくときにsin(x)がxと非常に近い値を取ることを示しています。

sin(x²) の近似展開

次に、sin(x²)について考えます。sin(x²)のテイラー展開を行うと。

sin(x²) = x² – (x⁶/3!) + (x¹⁰/5!) – …

ここでも、x²以上の高次項は無視できるほど小さくなります。したがって、sin(x²) ≒ x² + o(x⁴)となります。この展開は、xが0に近づくとき、sin(x²)がx²と非常に近い値を取ることを示しています。

近似式の整合性

「sin(x) = x + o(x²)」と「sin(x²) = x² + o(x⁴)」の関係は、どちらもxが小さいときに近似する方法に基づいています。sin(x)の近似式を使って、x²を代入することで、sin(x²)の近似式が得られることがわかります。

具体的には、sin(x²)のテイラー展開において、x²が小さいため、それを近似する際にx²よりも小さな項(o(x⁴))が現れます。このように、xの小さい範囲では、x²やそれ以上の項を無視しても非常に良い近似が得られることが確認できます。

まとめ

「sin(x) = x + o(x²)」から「sin(x²) = x² + o(x⁴)」が成り立つ理由は、両方の関数がテイラー展開による近似を用いており、xが0に近づくときに高次の項が無視できるほど小さくなるためです。この近似によって、sin(x)の形とsin(x²)の形が一致することがわかります。

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