数学の「絶対値」と「場合分け」の問題では、解き方の順番や考え方をしっかりと理解することが重要です。特に、絶対値が含まれる不等式の問題では、場合分けをする際に不等号に「=」をつけるかどうかがポイントになります。この記事では、絶対値の不等式における「場合分けの仕方」や「イコールがつく場合」について詳しく解説します。
絶対値とは?その基本的な性質
絶対値とは、数の大きさを示す指標であり、数が正の数か負の数かに関わらず、その数の距離を0から測った値を意味します。例えば、|x|はxの絶対値を示し、xが正の数であればそのままx、負の数であればxを正の数に変換した値となります。
絶対値は、数が0以上であるという性質を持っており、常に0以上の値になります。この特性を利用して、不等式を解く際に場合分けを行うことがよくあります。
絶対値を含む不等式の解法:場合分け
絶対値を含む不等式を解く場合、まず絶対値を取り除くために場合分けを行います。例えば、問題として|x – 2| > 3x が与えられた場合、この不等式はxの値によって2通りの場合に分けて考えます。
絶対値の中身が正の数か負の数かによって不等式の向きや解き方が変わるため、場合分けをしっかりと行うことが大切です。場合分けをするときには、以下のように考えます。
場合分け1:x + 2 ≧ 0 の場合
最初のケースは、x + 2 ≥ 0 すなわちx ≥ -2の場合です。この場合、絶対値の中身は正または0であるため、絶対値の記号を取り除くことができます。この場合の不等式は、|x + 2| = x + 2 となり、x + 2 ≥ 0 となります。
この場合、不等号に「=」がつくのは、x + 2が0以上であるという条件が満たされるからです。絶対値の中身が0になる場合も考慮する必要があります。
場合分け2:x + 2 < 0 の場合
次のケースは、x + 2 < 0 すなわちx < -2の場合です。この場合、絶対値の中身は負の数となるため、絶対値の記号は-1を掛けた値に変わります。この場合の不等式は、|x + 2| = -(x + 2) となり、-x - 2 > 3x となります。
この場合は、絶対値が負の数となるため不等号に「=」はつかず、条件としてx < -2に対応した解を求めます。
「=」をつけるかどうかの判断基準
「=」をつけるかどうかは、絶対値の中身が0になる場合にその解を含むかどうかによって決まります。具体的には、絶対値の中身が0以上であれば「=」をつけ、負の場合には「=」はつけません。これは、絶対値が常に0以上の値であるという特性を考慮したものです。
したがって、x + 2 ≧ 0 の場合においては、絶対値が0になる可能性も考えられるため不等号に「=」がつき、x + 2 < 0 の場合には絶対値の中身が負となり、0を含まないため不等号に「=」はつきません。
まとめ
絶対値を含む不等式では、場合分けをしっかりと行い、各ケースでの条件に応じて解を求めることが重要です。「=」をつけるかどうかは、絶対値の中身が0以上か負かに基づいて判断します。この理解を深め、しっかりと基礎を固めることで、数学の問題が解きやすくなります。
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