2変数の写像が単射であることを示す方法と例

大学数学

数学における「単射」という概念は、写像が異なる入力に対して異なる出力を与えることを意味します。この問題では、2変数の写像が単射であることをどのように示すかを、具体的な例を使って解説します。

単射の定義と示し方

2変数の写像f(x, y)が単射であることを示すためには、次の条件を満たす必要があります。

f(x, y) = f(x’, y’) ⇔ (x, y) = (x’, y’)

つまり、もしf(x, y)とf(x’, y’)が等しいならば、必ずx = x’かつy = y’である必要があります。この条件を確認することで、写像が単射であるかどうかを判定できます。

問題の例:f(x, y) = x² + y²

ここで、具体的な例として、f: {x = 0, y ≦ 0} → R(≧0); (x, y) ↦ x² + y²を考えます。この写像が単射であるかを調べるために、まず上記の単射の定義を確認します。

まず、f(x, y) = f(x’, y’)となるようなx, y, x’, y’に対して、(x, y) = (x’, y’)が成り立つかを確認する必要があります。

具体的な検討:x² + y² = x’² + y’²

まず、f(x, y) = f(x’, y’)が成り立つ場合、x² + y² = x’² + y’²となります。ここで、この式から直接(x, y) = (x’, y’)を導くことはできません。なぜなら、例えばx = 3, y = 4とx’ = -3, y’ = 4のような場合、x² + y² = x’² + y’²が成り立ちますが、(x, y)と(x’, y’)は異なる組み合わせです。

このように、f(x, y) = f(x’, y’)の条件が成り立っても、必ずしも(x, y) = (x’, y’)が成り立つわけではないため、f(x, y) = x² + y²は単射ではありません。

まとめ

2変数の写像が単射であることを示すためには、f(x, y) = f(x’, y’) ⇔ (x, y) = (x’, y’)が成り立つかどうかを確認する必要があります。例として、f(x, y) = x² + y²を考えた結果、この写像は単射ではないことが分かりました。したがって、単射を確認する際には、単に出力が等しいことだけでなく、その入力が一意に対応しているかを確認する必要があります。

コメント

タイトルとURLをコピーしました