√2や√3が有理数ではない理由の解説

高校数学

√2や√3が有理数でない理由は、これらの数が分数として表現できないからです。数学において、有理数とは整数の比として表される数ですが、√2や√3はその形を取ることができません。この記事では、√2や√3が有理数ではない理由について、詳しく説明します。

有理数と無理数の定義

まず、有理数と無理数の定義を確認しましょう。有理数とは、整数aとb(b ≠ 0)の比として表される数、つまりa/bの形に表せる数です。一方、無理数とは、有理数では表せない数のことです。

√2や√3のように、平方根の形で表される数の中には無理数が多く存在します。これらの数が有理数でない理由を説明するために、√2や√3を有理数だと仮定した場合の矛盾を示していきます。

√2が有理数でない理由

まず、√2が有理数でないことを示す方法として、矛盾法を用います。もし√2が有理数であるならば、√2 = a/b(a, bは互いに素な整数)と表せると仮定します。両辺を2乗すると、2 = a²/b²となり、a² = 2b²という式が得られます。

この式から、a²が2で割り切れることがわかります。したがって、aも2で割り切れます。aを2k(kは整数)と表すと、a² = 4k²となり、元の式a² = 2b²に代入すると、4k² = 2b²となり、b² = 2k²が得られます。これから、b²も2で割り切れることがわかり、bも2で割り切れることがわかります。

しかし、aとbは互いに素な整数であるため、aもbも2で割り切れるという矛盾が生じます。よって、√2は有理数ではないと結論できます。

√3が有理数でない理由

次に、√3が有理数でない理由を示します。√3が有理数であると仮定し、√3 = a/b(a, bは互いに素な整数)と表せるとします。両辺を2乗すると、3 = a²/b²となり、a² = 3b²という式が得られます。

この式から、a²が3で割り切れることがわかります。したがって、aも3で割り切れます。aを3k(kは整数)と表すと、a² = 9k²となり、元の式a² = 3b²に代入すると、9k² = 3b²となり、b² = 3k²が得られます。これから、b²も3で割り切れることがわかり、bも3で割り切れることがわかります。

しかし、aとbは互いに素な整数であるため、aもbも3で割り切れるという矛盾が生じます。したがって、√3も有理数ではないと結論できます。

まとめ

√2や√3が有理数でない理由は、矛盾法を用いてそれらの数が有理数であると仮定すると、整数の間で矛盾が生じることがわかるからです。これらの平方根は無理数であり、分数の形では表現できません。このように、有理数と無理数の区別を理解することは、数学的な思考を深めるうえで非常に重要です。

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