製造業や生産ラインにおいて、各工程の良品率を求めることは重要な指標です。しかし、各工程での良品率が与えられた場合、トータルの良品率はどのように計算すれば良いのでしょうか？今回は、1次加工、2次加工、3次加工の各工程における良品率から、トータルの良品率を求める方法を解説します。
良品率の定義
良品率とは、製造工程で生産された製品のうち、規格を満たした正常品の割合を指します。通常、良品率は「良品数 ÷ 生産数 × 100」で求められます。この値が高いほど、品質管理がうまく行われていることを示します。
個別の良品率の計算
質問にあるように、1次加工、2次加工、3次加工における良品率が与えられた場合、各工程ごとの良品率を求める方法は以下の通りです。
1次加工の良品率は、100個のうち80個が良品なので、80%です。2次加工では、80個のうち70個が良品なので87.5%、3次加工では、70個のうち50個が良品なので71.4%となります。
トータルの良品率の求め方
トータルの良品率を求めるには、各工程の良品数と不良品数を合計して、最終的に得られた良品の割合を計算します。具体的な計算方法を見ていきましょう。
まず、各工程の良品数を求めます。
- 1次加工後の良品数 = 100個 × 80% = 80個
- 2次加工後の良品数 = 80個 × 87.5% = 70個
- 3次加工後の良品数 = 70個 × 71.4% = 50個
次に、最終的な良品数は50個となります。最初のサンプル数は100個だったので、トータルの良品率は「良品数 ÷ 総サンプル数」で計算できます。
トータルの良品率 = 50 ÷ 100 × 100 = 50%
計算例の詳細
これで、各工程での良品率を基に最終的な良品率が50%となることがわかります。重要なのは、各工程で良品率が高くても、最終的に残る良品数が少なくなることがあるため、全体の良品率を計算する際には、工程間の製品数がどれだけ減少したかを正確に把握することです。
まとめ
良品率の計算は、単に各工程での良品率を足し合わせるだけではなく、各工程の製品数を基にしてトータルの良品率を計算する必要があります。1次、2次、3次加工と段階を経るごとに製品数が減少するため、最終的な良品率は思ったよりも低くなることがあります。今回の例では、最終的な良品率は50%となりました。製造業での品質管理において、各工程での良品率だけでなく、全体の良品率も常に確認することが大切です。
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