この問題は、真空中で電荷が蓄えられた平行平板コンデンサの間に働く引力を求めるものです。具体的には、電極間距離が1mm、面積が1m²で、蓄えられた電荷量が1μCの場合に、両電極間に働く引力を求めます。
1. 基本的な理論
平行平板コンデンサにおける引力は、コンデンサに蓄えられた電荷が生み出す電場によって発生します。この電場はコンデンサの電極間に均等に広がっており、引力の大きさは電場の強度と電荷の量に依存します。
2. コンデンサの電場強度の計算
平行平板コンデンサにおける電場強度は、次の式で求められます。
E = σ / ε₀
ここで、Eは電場強度、σは面積あたりの電荷密度、ε₀は真空の誘電率です。電荷密度σは電荷量Qと面積Aの比であり、次の式で求められます。
σ = Q / A
3. 引力の計算方法
次に、コンデンサの間に働く引力Fは、電場Eと電荷量Qに基づいて次の式で求めることができます。
F = (1/2) * ε₀ * E² * A
ここで、Aは電極の面積です。先に求めた電場強度Eを代入することで、引力Fを計算できます。
4. 解法の詳細
具体的な数値を代入して計算を進めていきます。
まず、電場強度Eを求めるために、電荷量Q = 1μC(1 × 10⁻⁶C)、面積A = 1m²、真空の誘電率ε₀ = 8.85 × 10⁻¹² F/mを使います。
σ = Q / A = (1 × 10⁻⁶ C) / (1 m²) = 1 × 10⁻⁶ C/m²
次に電場強度Eを求めます。
E = σ / ε₀ = (1 × 10⁻⁶ C/m²) / (8.85 × 10⁻¹² F/m) = 1.13 × 10⁵ V/m
最後に、引力Fを計算します。
F = (1/2) * ε₀ * E² * A = (1/2) * (8.85 × 10⁻¹² F/m) * (1.13 × 10⁵ V/m)² * 1 m² ≈ 5.7 × 10⁻² N
5. 結論
したがって、このコンデンサにおける引力は約5.7 × 10⁻² Nとなります。
コメント