熱絶縁された容器内の空気を加熱するために必要な時間と圧力計算

物理学

熱力学の問題において、容器内の空気を加熱する際の圧力や時間の計算方法について学ぶことは非常に重要です。本記事では、熱絶縁された容器内で、空気を400℃まで加熱するために要する時間と、その際の圧力を計算する方法を詳しく解説します。

問題の理解と与えられた条件

まず、問題を整理しましょう。容器の体積は1.0m^3で、内部には20℃、1.0atmの空気が入っています。この空気をヒーターで400℃まで加熱するのに要する時間と圧力を求めます。さらに、空気は理想気体として扱い、pV = RTの関係を使用します。

与えられた条件は以下の通りです。

  • 空気の体積:1.0m³
  • 初期温度:20℃(または293.15K)
  • 最終温度:400℃(または673.15K)
  • 空気の熱容量:860 J/K
  • 気体定数:R = 287 J/(kg·K)
  • 初期圧力:1.0atm = 1.013 × 10⁵Pa

計算手順:必要な時間を求める

まず、空気の加熱に必要なエネルギーを計算します。熱容量を考慮して、エネルギーの変化は以下の式で求められます。

Q = C × ΔT

ここで、Qは必要な熱量、Cは空気の熱容量、ΔTは温度差です。したがって、ΔTは400℃ – 20℃ = 380℃ = 380K となります。

このため、必要な熱量Qは。

Q = 860 J/K × 380 K = 327,000 J

圧力の計算

次に、加熱後の圧力を求めます。理想気体の状態方程式を使用して、温度と圧力の関係を計算します。

pV = nRT

ここで、pは圧力、Vは体積、nはモル数、Rは気体定数、Tは温度です。気体定数を使って、理想気体としての圧力を計算できます。

空気は1.0atmの状態から400℃に加熱されたとき、圧力は温度とともに上昇します。温度が絶対温度で673.15Kになった場合、次のように計算できます。

p2 = p1 × (T2/T1)

ここで、p1 = 1.013 × 10⁵Pa、T1 = 293.15K、T2 = 673.15Kです。

p2 = 1.013 × 10⁵Pa × (673.15K / 293.15K) ≈ 2.34 × 10⁵Pa

まとめ

このようにして、空気の加熱に必要な時間と圧力を計算することができます。計算によれば、必要な熱量は327,000 J、加熱後の圧力は2.34 × 10⁵Paとなります。これらの結果を理解することで、熱力学的なプロセスにおけるエネルギーの移動や圧力変化について、より深い理解が得られるでしょう。

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