この問題では、Fe2(SO4)3水溶液のイオン強度を求める方法について説明します。イオン強度は、溶液中に含まれるすべてのイオンの濃度と電荷を考慮して求めます。具体的には、溶液中に含まれる各イオンの濃度とその電荷を使って計算を行います。
イオン強度の定義
イオン強度(I)は、溶液中のすべてのイオンの濃度と電荷の2乗の積の合計として定義されます。式で表すと、イオン強度は以下のように計算されます。
I = 1/2 Σci * zi^2
ここで、ciは各イオンのモル濃度、ziはそのイオンの電荷数です。すべてのイオンについてこの値を足し合わせ、1/2を掛けることでイオン強度を求めることができます。
Fe2(SO4)3の解離
Fe2(SO4)3は水に溶けると、Fe2+とSO4^2-に解離します。化学反応式で示すと以下のようになります。
Fe2(SO4)3 → 2Fe2+ + 3SO4^2-
したがって、Fe2(SO4)3水溶液におけるイオンの種類は、Fe2+とSO4^2-の2種類です。
イオン強度の計算
次に、Fe2(SO4)3の水溶液のモル濃度が1.0×10^-3 mol/Lであるとします。まず、Fe2(SO4)3が解離した際に得られるFe2+とSO4^2-のモル濃度を求めます。
Fe2(SO4)3のモル濃度が1.0×10^-3 mol/Lであれば、Fe2+は2倍、SO4^2-は3倍の濃度で存在します。よって、Fe2+の濃度は2.0×10^-3 mol/L、SO4^2-の濃度は3.0×10^-3 mol/Lになります。
各イオンの寄与
イオン強度を求めるために、各イオンの濃度と電荷の2乗を掛け算して合計します。
Fe2+の寄与: 2.0×10^-3 mol/L * (2)^2 = 8.0×10^-3
SO4^2-の寄与: 3.0×10^-3 mol/L * (2)^2 = 1.2×10^-2
イオン強度はこれらを足し合わせ、1/2を掛けることで求めます。
I = 1/2 * (8.0×10^-3 + 1.2×10^-2) = 1.5×10^-2 mol/L
まとめ
Fe2(SO4)3水溶液のイオン強度は、1.5×10^-2 mol/L です。これは、Fe2+とSO4^2-のそれぞれの濃度と電荷の2乗を基に計算されます。この方法を使って、他の化合物のイオン強度を求めることもできます。
コメント