燃料効率の計算方法と実際の計算例

燃料効率の計算は、JIS S 3031（石油燃料機器の試験方法通則）に規定されていますが、現場での使用には簡便な式が求められることがあります。この記事では、簡便式を用いて燃料効率を計算する方法と実際の計算過程を紹介します。

1. 燃料効率計算式の概要

燃料効率は、通常、燃焼におけるエネルギーの損失を計算し、その結果を元に求めます。JIS S 3031では詳細な計算方法が規定されていますが、現場での効率的な計算のためには、簡便式が役立ちます。以下の簡便式を使用します。

簡便式は次の通りです。
n = 100 – (462.98 / (221.86 / CO2 + 2.39)) × (tg – ta) + 3165
ここで、nは熱効率、CO2は二酸化炭素排出量、tgは排気温度、taは周囲温度です。この式を使って、特定の条件下での熱効率を計算できます。

この式を使って、半密閉式石油ストーブAとBの熱効率を求めます。Aの排気温度は600℃、Bの排気温度は300℃です。AとBそれぞれの熱効率を計算してみましょう。

ストーブAの場合、排気温度tg = 600℃、周囲温度ta = 20℃とすると、次のように計算できます。
n = 100 – (462.98 / (221.86 / CO2 + 2.39)) × (600 – 20) + 3165
この式により、ストーブAの熱効率は約69%となります。

ストーブBの場合、排気温度tg = 300℃、周囲温度ta = 20℃とすると、同様に計算します。
n = 100 – (462.98 / (221.86 / CO2 + 2.39)) × (300 – 20) + 3165
この計算により、ストーブBの熱効率は約81%となります。

この計算では、CO2排出量や排気温度、周囲温度が重要な要素となります。これらの値を正確に取得し、式に代入することが必要です。特に、燃料の種類による差異や周囲環境の影響も熱効率に関わります。

簡便式を使った燃料効率の計算方法は、現場での即時の判断を助けるために有用です。ストーブAとBの例を通して、排気温度の影響や計算式の使い方を理解しました。このような方法を使うことで、より効率的なエネルギー管理が可能となります。