リン酸水溶液に酸化ナトリウム水溶液を加えた際、リン酸水素イオンとリン酸二水素イオンの濃度が等しくなる時のpHを計算する方法について解説します。必要な酸解離定数と基本的な計算方法を紹介します。
問題の概要
与えられた条件は、50mLの0.1mol/Lのリン酸水溶液に、0.1mol/Lの酸化ナトリウム水溶液を加えていった場合、リン酸水素イオン(H2PO4−)とリン酸二水素イオン(HPO4²−)の濃度が等しくなる時のpHを求める問題です。リン酸二水素イオンの酸解離定数(Ka)は6.31×10⁻⁸mol/Lです。
酸解離定数(Ka)の利用
リン酸は二段階で解離しますが、今回はリン酸二水素イオンの解離定数を使用します。この解離定数(Ka)は次の式で表されます。
Ka = [H⁺][HPO4²−] / [H2PO4−]
ここで、[H⁺]は水素イオンの濃度、[HPO4²−]はリン酸二水素イオンの濃度、[H2PO4−]はリン酸水素イオンの濃度です。問題の条件では、これらのイオンの濃度が等しくなる時のpHを求めます。
pHの計算方法
pHは水素イオン濃度の逆対数として計算されます。
pH = -log[H⁺]
リン酸水溶液に酸化ナトリウム水溶液を加えることで、OH⁻が中和反応を起こし、リン酸の解離を進行させます。H2PO4−とHPO4²−の濃度が等しくなる時、解離が完了した時点での水素イオン濃度を求めます。
緩衝液の役割と最終的なpH
リン酸水溶液は緩衝液として機能するため、pHが劇的に変化しにくいです。リン酸の解離定数を元に、pHは大体7前後に収束します。計算を行うと、pHはおおよそ7.00となります。
まとめ
リン酸水溶液に酸化ナトリウム水溶液を加えた時、リン酸水素イオンとリン酸二水素イオンの濃度が等しくなる時のpHは、リン酸の酸解離定数を元に計算すると7.00前後となります。この計算を行うことで、pHがどのように変化するかを正確に予測できます。
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