完全微分形の全微分方程式の解法とQ(x, y)の求め方

大学数学

全微分方程式の問題では、完全微分形に変形することで解を求める方法が一般的です。この記事では、与えられた全微分方程式「(x-y)dx + Q(x,y)dy = 0」を完全微分形に変換し、Q(x, y)と一般解を求める方法について解説します。

完全微分方程式の定義

完全微分方程式は、次のように表される微分方程式です。

M(x, y)dx + N(x, y)dy = 0 という形で表され、ここでM(x, y)とN(x, y)は関数です。この方程式が「完全微分形」であるためには、次の条件を満たす必要があります。

∂M/∂y = ∂N/∂x という関係が成り立つ場合、その方程式は完全微分方程式といいます。この関係を利用して、Q(x, y)を求めることができます。

問題の解析:Q(x, y)を求める

与えられた問題は次の通りです。

(x – y)dx + Q(x, y)dy = 0

この式を完全微分形にするためには、まずM(x, y) = (x – y)、N(x, y) = Q(x, y)となります。

次に、∂M/∂yと∂N/∂xを求めて、これらが等しいという条件を満たすようにQ(x, y)を導きます。

∂(x – y)/∂y = -1、∂Q(x, y)/∂x = -1 という条件を満たすために、Q(x, y)は次のように求められます。

Q(x, y) = -x + 1/y²

全微分方程式の一般解を求める

次に、一般解を求める方法を説明します。Q(x, y)が求まったので、次はこの情報を使って全微分方程式の解を求めます。

一般解を求めるためには、次のように積分します。

∫(x – y)dx + ∫(-x + 1/y²)dy = C

これを積分することで、一般解は次のように求められます。

x²/2 – xy – 1/y = C (Cは任意定数)

まとめ:完全微分形を使った解法

全微分方程式を解くためには、完全微分形を理解し、適切に変形することが重要です。問題に与えられた式からQ(x, y)を求め、最終的に一般解を得るためには積分を行います。この手順を理解しておくことで、同様の問題にもスムーズに対応できるようになります。

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