「竜田川紅葉乱れて流るめり」の文法解説:ラ変型動詞「ながる」の活用と連体形の謎

文学、古典

「竜田川紅葉乱れて流るめり」という和歌に登場する「流るめり」の文法について、ラ変型動詞「ながる」の活用と連体形の接続に関する疑問を解説します。

和歌の原文と現代語訳

この和歌は、『古今和歌集』巻第五 秋歌下(283)に収められています。原文は以下の通りです。

竜田川もみぢ乱れて流るめり
渡らば錦なかや絶えなむ

現代語訳は。

竜田川では紅葉が乱れて流れているようだ。もしこの川を渡ったならば、美しい錦織の模様が途中で途切れてしまうだろうか。

この和歌は、紅葉が川を流れる様子を美しく詠んだものです。

「流るめり」の文法解析

「流るめり」の「流る」は、ラ行下二段動詞「流る」の終止形であり、「めり」は助動詞で視覚的推定を表します。したがって、「流るめり」は「流れているようだ」という意味になります。

ラ変型動詞「ながる」の活用と連体形の接続

ラ行変格活用動詞「ながる」の活用は以下の通りです。

活用形 活用語尾
未然形 ながら ながらば
連用形 ながり ながりて
終止形 ながる ながるる
連体形 ながるる ながるる川
已然形 ながれ ながれど
命令形 ながれ ながれ

「ながるる」は連体形であり、名詞に接続して修飾します。例えば、「ながるる川」のように用いられます。

まとめ

和歌「竜田川紅葉乱れて流るめり」における「流るめり」の「流る」はラ行下二段動詞の終止形であり、「めり」は助動詞で視覚的推定を表します。ラ行変格活用動詞「ながる」の連体形は「ながるる」であり、名詞に接続して修飾します。

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