宇宙に最も近い地球の物体はチンボラソ山？エベレスト山との違いを解説

「宇宙に最も近い地球の物体はチンボラソ山」と言われる理由をご存知でしょうか？標高が最も高い山として知られるエベレスト山ではなく、なぜチンボラソ山が選ばれるのでしょうか？この記事では、この面白い事実について深掘りし、エベレスト山との違いを解説します。

チンボラソ山が最も宇宙に近い理由

標高が最も高いエベレスト山が宇宙に最も近い地球の物体だと思われがちですが、実際にはチンボラソ山の方が宇宙に近いとされています。その理由は、地球の形状にあります。地球は完全な球形ではなく、赤道部分が膨らんだ回転楕円体（ジオイド）をしているため、赤道付近の山々は地球の中心から最も遠い地点となるのです。

チンボラソ山は赤道に近いエクアドルに位置しており、赤道からの距離が非常に大きいため、地球の中心からの距離が最も長い地点にあります。このため、宇宙に最も近い地球の物体として注目されるのです。

エベレスト山との比較：標高と距離の違い

エベレスト山は確かに標高が8,848メートルと地球上で最も高い山です。しかし、地球の形状が影響を与えているため、エベレスト山は地球の中心から見ると実際にはチンボラソ山よりもわずかに近い位置にあります。エベレスト山は、地球の中心からの距離が最も長い地点に位置するのは赤道に近いチンボラソ山に比べると劣るため、宇宙には直接的に一番近い場所ではないのです。

実際、チンボラソ山は地球の中心からおよそ6,267キロメートルの距離にあり、エベレスト山は6,382キロメートルの距離です。これにより、チンボラソ山の方が宇宙に近いという結果になります。

地球の形状と赤道の膨らみの影響

地球は完全な球体ではなく、赤道部分が膨らんだ形をしています。この形状を「回転楕円体」と呼び、赤道半径が極半径より長いため、赤道付近が地球の最も膨らんだ部分となります。これが、チンボラソ山が宇宙に近い理由の根拠です。

赤道からの距離が最も長い場所にあるため、チンボラソ山は実際の標高がエベレスト山よりも低くても、地球の中心からの距離が最も長いとされ、宇宙に最も近い地球の物体とされるのです。

まとめ

「宇宙に最も近い地球の物体はチンボラソ山」という事実は、地球の形状に関係しています。エベレスト山が最も高い標高を誇りますが、地球の赤道部分が膨らんでいるため、赤道に近いチンボラソ山の方が宇宙に最も近いのです。このように、地球の物理的な特徴が山の高さに与える影響を理解することが、地理学や地球科学の面白い一面を示しています。