代数的数とは、整数係数の多項式方程式を満たす実数のことを指します。代数的数全体の集合が可算集合であるかどうかについて解説します。数学における集合の概念や可算集合の特徴について、具体例を交えて説明します。
代数的数の定義とその特徴
代数的数は、整数係数の多項式方程式 p(x) = 0 を満たす実数 x です。例えば、√2 や √3、-1、1/2 などは代数的数です。これに対し、πやeなどの無理数は代数方程式を満たさないため、代数的ではありません。
代数的数は無限に多いですが、無理数や超越数と比べてその「規模」が異なります。
可算集合とは?
可算集合とは、その集合の要素が自然数に対応付け可能な集合です。つまり、要素を順番に数えることができる集合を指します。例えば、整数や有理数は可算集合であり、これは数えることができる数が無限であっても、数え上げる順番が確立されているためです。
一方で、実数全体の集合は可算ではなく、無限であってもその要素を順番に数えることはできません。
代数的数全体の集合は可算か?
代数的数全体の集合は可算集合です。なぜなら、整数係数の多項式方程式で解を求めることができる代数的数は、その数が解となる多項式の個数に制限があるため、結局のところその個数を数えることができるからです。
代数的数の集合が可算集合であることは、例えば整数係数の多項式を順番に列挙することで、その解となる数を数えることができるためです。
無理数や超越数との違い
代数的数全体の集合が可算集合である一方で、無理数や超越数(例えば、πやe)は不可算集合です。これらの数は、代数的方程式を満たさず、集合の規模が代数的数とは異なります。無理数や超越数は、実数全体の集合から代数的数を引いたものとして理解することができます。
まとめ
代数的数の集合は可算集合です。これは、整数係数の多項式方程式を満たす実数がその集合を構成し、要素の個数が数えられるためです。無理数や超越数とは異なり、代数的数の集合は無限であってもその要素を順番に数えることができます。
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