定積分の置換積分における誤りの理由と正しい方法

高校数学

定積分を解く際に、変数の置換積分を行うことがありますが、置換に際して注意すべきポイントがあります。今回は、質問者が遭遇した積分問題に関する解説を行い、なぜ置換積分で誤りが生じたのか、その原因と正しい方法を紹介します。

定積分の問題と置換積分

問題は次のような定積分です。

∮[0→π/3] sin(3x) / (sin²(3x) + 1) dx

ここで、t = sin(3x) と置換積分を試みると、積分区間が [0→0] になり、結果が0になってしまいます。しかし、この結果は誤りです。なぜこうなったのでしょうか?

置換積分の間違いの原因

置換積分を行う際に、まずは積分の区間を正しく変換することが重要です。t = sin(3x) と置換した場合、積分区間も変換されますが、tの範囲を正しく求める必要があります。ここでの問題は、sin(3x) の値の範囲を正しく反映していないことです。

具体的には、x = 0 から x = π/3 までの区間をt = sin(3x) に置換すると、tの範囲は [0, √3] ではなく、[0, 1] に変わるべきです。この変換を誤ってしまうと、積分区間が [0→0] となり、0という誤った結果になってしまいます。

正しい置換積分の方法

正しい方法では、まず t = sin(3x) の導関数を求め、積分の区間を正しく変換することが大切です。

具体的な手順としては、まず t = sin(3x) における微分を求めます。

dt/dx = 3cos(3x)

これを使用して、dx を dt に変換します。また、積分区間の変換においても、x = 0 と x = π/3 における t の値を再確認して、正しい範囲で積分を行う必要があります。

正しい計算方法の実践

この方法で計算を進めると、積分区間も正しく反映され、最終的に正しい結果が得られます。置換積分を行う際には、区間の変換と導関数の変換が肝心です。これらの基本的な操作をしっかりと理解することで、誤った結果を防ぐことができます。

まとめ

定積分の問題で置換積分を行う際には、積分区間の変換を正しく行い、導関数を適切に反映させることが大切です。t = sin(3x) という置換において、区間変換を誤ってしまうと、誤った結果が出ることがあります。正しい計算方法を学び、注意深く進めていくことが、積分を解く鍵となります。

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