この問題では、R 上の二項関係 a~b ⇔ ある整数mが存在してb-a=2mπ が同値関係であることを証明する必要があります。この記事では、同値関係の定義を確認し、この関係がどのように同値関係であるかを順を追って説明します。
1. 同値関係の定義
まず、同値関係とは、集合における二項関係であり、以下の3つの条件を満たすものです。
- 反射律:任意の要素aに対して、a~aが成り立つ。
- 対称律:a~bならばb~aが成り立つ。
- 推移律:a~bかつb~cならばa~cが成り立つ。
これらの3つの条件を証明することで、与えられた二項関係が同値関係であることを示します。
2. 反射律の証明
反射律を確認するために、任意の実数aに対して、a~aが成り立つことを示します。定義に従って、a~aとなるためには、ある整数mが存在してa-a=2mπが成り立つ必要があります。
式を整理すると、a-a=0です。したがって、m=0であり、整数mが存在してa-a=2mπが成り立つため、反射律が満たされます。
3. 対称律の証明
次に、対称律を証明します。a~bが成り立つならば、b~aも成り立つことを示します。a~bの定義によれば、b-a=2mπとなる整数mが存在します。
この式を変形すると、a-b=-2mπです。よって、b-a=-2mπという式が成り立ち、整数m’=-mが存在することがわかります。したがって、b~aが成り立ち、対称律が満たされます。
4. 推移律の証明
最後に、推移律を確認します。a~bかつb~cならばa~cが成り立つことを示します。a~bにより、b-a=2mπとなる整数mが存在し、b~cにより、c-b=2nπとなる整数nが存在します。
これらの式を足し合わせると、(c-a) = (b-a) + (c-b) = 2mπ + 2nπ = 2(m+n)πとなります。したがって、a~cが成り立ち、推移律が満たされます。
5. 結論
以上の証明から、反射律、対称律、推移律がすべて成り立つことが確認できました。したがって、与えられた二項関係a~b ⇔ ある整数mが存在してb-a=2mπは同値関係であると証明されました。
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