水封式真空ポンプの締切運転の影響と注意点

工学

水封式真空ポンプは、ポンプヘッド内に封水を用いて気体を圧縮・排気する装置であり、特に水分を多く含むガスの処理に適しています。しかし、運転中に排気口を閉じる「締切運転」は、ポンプの性能や寿命に悪影響を及ぼす可能性があります。

水封式真空ポンプの構造と運転原理

水封式真空ポンプは、インペラーの遠心力で水のリングを形成し、その中で気体を圧縮・排気します。封水はポンプ内のシールとして機能し、ガスの圧縮を助けます。封水の温度や供給量が適切でない場合、ポンプの性能が低下することがあります。

締切運転の影響

排気口を閉じると、ポンプ内の圧力が上昇し、封水の温度が上昇します。これにより、封水の蒸気圧が上昇し、キャビテーションが発生する可能性があります。キャビテーションはポンプ内部の部品に損傷を与え、最終的には故障につながることがあります。

安全な運転方法

水封式真空ポンプを安全に運転するためには、排気口を閉じないようにし、適切な封水の供給と温度管理を行うことが重要です。封水の温度は15℃以下に保つことが推奨されており、封水の供給が不足しないように注意が必要です。

まとめ

水封式真空ポンプの締切運転は、ポンプの性能低下や故障の原因となる可能性があります。安全な運転を確保するためには、排気口を閉じないようにし、封水の供給と温度管理を適切に行うことが重要です。

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