ベクトルに関する問題で「2点A、Bを通る直線と球面の共有点を求めよ」という問題があります。特に、直線が球面と交わる条件を求める際に判別式を使用する理由が分からないという質問があります。この記事では、なぜtの2次方程式を使い、判別式を利用するのかについて解説します。
1. 問題の設定
問題は、直線上の任意の点をパラメータtを使って表現し、その点が球面と交わる条件を求めるものです。具体的には、直線上の任意の点の座標をtを使って表すと、その座標を球面の方程式に代入して、交点を求めます。
与えられた方程式は次の通りです。
- 直線:A(-1, 0, 2)、B(x, y, 0)を通る
- 球面:x^2 + y^2 + (z-1)^2 = 1
これらを式に代入した後に、2次方程式が登場することになります。
2. 2次方程式と判別式
代入した後、直線と球面が交わるためには、tに関する2次方程式を解く必要があります。ここで、交点が実際に存在するためには、この2次方程式が実数解を持たなければなりません。
2次方程式が実数解を持つためには、判別式が0以上でなければなりません。判別式が0の場合、1つの解(接点)、0より大きい場合は2つの解(交点)が得られます。これが「判別式≧0」とする理由です。
3. 判別式の役割
2次方程式の形は一般に次のようになります。
at^2 + bt + c = 0
この場合、判別式Δは次の式で表されます。
Δ = b^2 – 4ac
判別式が0または正の場合、解は実数です。これにより、直線と球面が交わる(または接する)条件を判別できます。
4. まとめと結論
tの2次方程式を解く際に判別式を使用する理由は、2次方程式の解が実数であることを確認するためです。判別式が0以上であれば、直線と球面は交点を持つ、または接することになります。この考え方は、数学の多くの問題で有効です。
したがって、判別式を使うことで直線と球面の交点の有無を簡単に確認することができるのです。
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