関数の連続性と定義の再考:命題の真偽と反例

大学数学

関数f(x)がx→aでf(x)→Lのとき、f(a)=Lと定義し直せばfはaのある近傍上で連続になる、という命題について考えます。この命題の真偽を検証し、反例があるかどうかを調べます。

命題の再確認

命題は「関数f(x)がx→aでf(x)→Lであれば、f(a)=Lと定義し直すと、fはaの近傍で連続になる」というものです。この命題が成り立つかどうかを確認するために、まず連続性の定義を見てみましょう。

連続性の定義

関数f(x)が点aで連続であるための条件は、次の3つが満たされることです。

  • f(a)が定義されている。
  • x→aのとき、f(x)→L。
  • f(a) = L。

命題の要点は、x→aのとき、f(x)→Lが成り立つ場合に、f(a) = Lと定義し直すことで連続性が確保されるか、ということです。

命題の反例

命題が偽であることを示す反例として、次のような関数を考えます。

f(x) = { x^2 (x ≠ 0), 1 (x = 0) }

この関数はx→0でlim x→0 f(x) = 0が成り立ちますが、f(0) = 1と定義されています。もしf(0) = 0と定義し直しても、f(x)はx=0の近傍で連続にはなりません。これは、x≠0のときf(x) = x^2であり、x=0での不連続点が存在するからです。

命題の偽である理由

上記の反例により、命題「f(x)がx→aでf(x)→Lのとき、f(a)=Lと定義し直すことで、fはaの近傍で連続になる」は偽であることがわかります。連続性のためには、x→aでの極限値とf(a)が一致するだけでなく、定義が一致する必要があります。

まとめ

命題「f(x)がx→aでf(x)→Lのとき、f(a)=Lと定義し直すことで、fはaの近傍で連続になる」は偽であることが反例により確認されました。連続性を確保するためには、単にf(a)とlim x→a f(x)が一致するだけでは不十分であり、関数の定義に加えて極限の性質が重要であることが示されました。

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