今回は、極限の問題について解説します。問題は、式 (e^{2x}–2e^x cos y+1)/(x²+y²) の (x,y)→(0,0) での極限を求めるものです。まずは、極限のアプローチ方法を確認してから、実際の計算に進みましょう。
極限の基本的なアプローチ
極限を求める際、特に 2変数の極限 では、変数が 0 に近づくときの挙動を解析することが重要です。基本的なアプローチとしては、式を直接代入してみて、定義に従って極限を評価しますが、場合によっては変数変換や極座標を使うこともあります。
この問題では、式が (x,y)→(0,0) に近づくとき、分子と分母の挙動に注意する必要があります。
問題の式を解析する
問題の式 (e^{2x}–2e^x cos y+1)/(x²+y²) を解くためには、まず (x,y)→(0,0) の極限を計算します。x と y が同時に 0 に近づくとき、式は次のように展開できます。
e^{2x} – 2e^x cos y + 1 の部分を見てみましょう。x と y が小さいとき、e^x や cos y の近似を使って、式を単純化することが可能です。具体的には、e^x ≈ 1 + x と cos y ≈ 1 となるので、式は次のようになります。
(1 + 2x + O(x²)) – 2(1 + x)(1 – y²/2 + O(y⁴)) + 1
極限を求めるための変数変換
次に、極限を求めるために、極座標変換を使う方法を考えます。極座標において、x と y は次のように表せます。
x = r cos θ, y = r sin θ
これにより、x² + y² は r² となります。式を極座標に変換することで、問題の式は次のように簡略化されます。
(e^{2r cos θ} – 2e^{r cos θ} cos(r sin θ) + 1)/r²
計算結果とまとめ
極限を求める際、式を適切に簡略化し、代入を行うことで解が得られます。この場合、最終的な計算結果は 0 となります。極限計算を行う際に重要なのは、式を正確に扱い、適切な近似や変数変換を使用することです。
この問題のように、変数が 0 に近づくときの挙動を把握することは、2変数の極限を解く際に非常に役立ちます。理解を深めるためには、複数のアプローチを試すことが重要です。
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