この問題では、直流電圧源における電圧計を使った電圧測定とその誤差率を求める方法を解説します。特に、電圧計の内部抵抗による影響を考慮した計算式と、誤差率の導出方法について詳しく説明します。
問題の設定
問題設定においては、10Vの直流電圧源と、100kΩの抵抗r、および1MΩの抵抗Rが直列に接続されています。この回路で、電圧計がRの両端の電圧を測定する状況です。電圧計の内部抵抗RVは250kΩです。
求めるべきは、電圧計で測定される電圧VRと、その誤差率です。
電圧VRの求め方
まず、電圧計による測定値を求めるためには、回路の合成抵抗と電圧分配を考慮する必要があります。
電圧VRは、以下のように電圧分割の法則を使って求めることができます。
VR = E × (R || RV) / (R + r + (R || RV))
ここで、R || RVはRとRVの並列抵抗で、以下の式で求められます。
(R || RV) = (R × RV) / (R + RV)
数値を代入すると。
R || RV = (1,000,000 × 250,000) / (1,000,000 + 250,000) = 200,000Ω
次に、VRを求めます。
VR = 10 × (200,000) / (100,000 + 1,000,000 + 200,000) = 10 × 200,000 / 1,300,000 ≈ 1.538V
誤差率の求め方
次に、誤差率を求めます。誤差率は、理論値と測定値との差を理論値で割った値で表されます。
理論値は、電圧計がなかった場合のRの両端の電圧です。理論値は次のように求められます。
VR_theory = E × R / (R + r)
VR_theory = 10 × 1,000,000 / (1,000,000 + 100,000) = 10 × 1,000,000 / 1,100,000 ≈ 9.091V
誤差率は、次のように求めます。
誤差率 = (VR_theory – VR) / VR_theory × 100
誤差率 = (9.091 – 1.538) / 9.091 × 100 ≈ 83.06%
回路図の説明
回路図は、10Vの電圧源が100kΩの抵抗r、1MΩの抵抗R、そして電圧計(内部抵抗250kΩ)と直列に接続されている構成です。電圧計はRの両端に接続され、これによりRの両端の電圧VRが測定されます。
まとめ
この問題では、電圧計による電圧測定の計算方法と誤差率の求め方について学びました。電圧計の内部抵抗が回路に与える影響を考慮し、電圧分配法則と並列抵抗の計算を利用して測定値を求め、誤差率を計算することができました。これらの計算を理解することで、実際の回路設計や測定結果の解析に役立てることができます。
コメント