数学Iの問題で出てくる絶対値の計算方法は少し複雑に感じることもあります。特に、絶対値記号を外すタイミングがわからないという人も多いでしょう。今回は、「1≦x<3のとき|x−1|−2|3−x|を簡単にせよ」という問題を例に、絶対値記号を外す理由とその計算方法について解説します。
絶対値の基本的な考え方
まず、絶対値記号「||」について基本的な理解を深めておきましょう。絶対値とは、数の大きさを表すもので、符号を無視して数の「距離」を示します。たとえば、|−5|=5、|3|=3のように、絶対値は数が負でも正でも、その大きさを表すために正の値になります。
したがって、絶対値記号を外すには、数の符号がどのようになるかをしっかり把握する必要があります。
問題の式をどう簡単にするか
問題の式「|x−1|−2|3−x|」では、絶対値記号を外す際に、それぞれの部分でxの値に応じて符号が変化します。まず、xの範囲が1≦x<3と指定されています。これを元に、各絶対値記号の中身をどう扱うかを確認します。
1≦x<3の範囲において、x−1は必ず0以上の値になります。また、3−xは0以上の値になるので、絶対値記号をそのまま外すことができます。
|x−1|と|3−x|の簡単化
ここで重要なのは、xの範囲1≦x<3では、x−1は0以上であり、3−xも0以上になるという点です。このため、両方の絶対値記号をそのまま外すことが可能です。
したがって、式は次のように簡単化できます。
|x−1|−2|3−x|=(x−1)−2(3−x)
これで、絶対値記号を外した式が得られました。
計算を進める
次に、この式を展開していきます。
(x−1)−2(3−x)=x−1−2×3+2x=x−1−6+2x=3x−7
このようにして、最終的に「3x−7」という答えが得られます。
絶対値記号を外すタイミングの理由
今回の問題で絶対値記号を外した理由は、xの範囲が1≦x<3であるため、x−1と3−xがいずれも0以上であることがわかるからです。このように、絶対値記号を外すためには、その中身の符号がどうなるかを確認することが非常に重要です。
もしxの範囲が異なれば、絶対値記号を外す方法も変わるので、範囲によって符号がどうなるかをしっかり確認しましょう。
まとめ
絶対値を扱う際は、その中身の符号を確認して、適切に記号を外すことが必要です。今回の問題では、xの範囲1≦x<3において、x−1と3−xが両方とも0以上であるため、絶対値記号を外して計算することができました。最終的に得られた答えは「3x−7」でした。絶対値の計算においては、このように符号に注意しながら簡単化を行うことが大切です。
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