2次関数において、解が何個存在するかを求める問題は、よく出題される問題の一つです。特に三角関数を含む式では、解の個数を求めるためにしっかりとしたアプローチが必要です。今回は「2cos²θ + sinθ + k – 1 = 0 [0≦θ<2π]が解を4個持つ時のkの範囲を求めよ」という問題について解説します。
問題の整理
与えられた式は次のようになっています。
2cos²θ + sinθ + k – 1 = 0
ここで、θは0 ≦ θ < 2πの範囲で与えられています。この方程式の解が4個存在するためには、どのような条件が必要なのかを考えます。
三角関数の式を1つの式に変形
まず、cos²θをsinθを使った式に変換するために、三角関数の恒等式を利用します。cos²θ = 1 – sin²θ を使って、式を整理しましょう。
したがって、式は次のように変形できます。
2(1 – sin²θ) + sinθ + k – 1 = 0
これをさらに整理すると。
2 – 2sin²θ + sinθ + k – 1 = 0
2 – 1 + k + sinθ – 2sin²θ = 0
すなわち、次のようになります。
-2sin²θ + sinθ + (k + 1) = 0
2次方程式として整理
この式はsinθについての2次方程式の形になっています。これを2次方程式として扱い、解の個数を求めます。
式は次のように書き換えられます。
-2sin²θ + sinθ + (k + 1) = 0
ここで、a = -2, b = 1, c = k + 1 となる2次方程式の解の公式を使って解を求めます。
解の個数を求める
2次方程式の解の個数は、判別式Δ = b² – 4acの値によって決まります。解の個数が4個であるためには、Δが正の値でなければなりません。
判別式は次のように計算されます。
Δ = (1)² – 4(-2)(k + 1) = 1 + 8(k + 1)
Δ = 1 + 8k + 8 = 8k + 9
解の個数が4個であるためには、Δ > 0 である必要があります。したがって、次の不等式を解きます。
8k + 9 > 0
8k > -9
k > -9/8
解の個数を4個にするためのkの範囲
この条件に加えて、解がθについての値であるため、解の範囲を0 ≦ θ < 2πに合わせる必要があります。この範囲で解が存在するためには、kの範囲が以下のように制限されます。
-9/8 < k < 0
まとめ
「2cos²θ + sinθ + k – 1 = 0」が解を4個持つためには、kの範囲が-9/8 < k < 0である必要があります。この範囲を求めるために、まず三角関数を含む式を2次方程式に変換し、判別式を使って解の個数を求めました。解の公式と判別式の概念を理解することが、このような問題を解くための鍵となります。
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